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2022 Fiscal Year Research-status Report

コスモポリタニズムのアクチュアリティ

Research Project

Project/Area Number 21K01315
Research Institution防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

Principal Investigator

有賀 誠  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (90531765)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松元 雅和  日本大学, 法学部, 教授 (00528929)
伊藤 恭彦  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (30223192)
上原 賢司  藤女子大学, 文学部, 准教授 (40826179)
施 光恒  九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (70372753)
田上 孝一  立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (70646603)
松井 暁  専修大学, 経済学部, 教授 (90238931)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsコスモポリタニズム / 普遍主義 / 特殊主義 / グローバリゼーション / 人新世 / リベラリズム / コミュニタリアニズム
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、グローバリゼーションが進展し、また今般のコロナ禍が示したように、世界が否応なくつながってしまっており、局所的なインパクトが、容易に世界大に広がってしまう状況を前提として、一時は、現実性の希薄な思想として葬り去られようとしていた「コスモポリタニズム」を再考し、その思想的なポテンシャルを取り出すことを試みるものである。
この共同研究に集う研究分担者は、コスモポリタニズムに多方面から接近するために、それぞれ「グローバル正義論」、「戦争と平和」、「資本主義と社会主義」、「環境正義」、「ナショナリズムの行方」という五つの切り口から研究を進めている。
基本的には、それぞれの成果を、二か月に一回、定期開催している研究会で発表することを続けてきた。また、研究会には、外部から、五つの切り口に近いところで研究をしているゲストスピーカーも招聘し、報告をしてもらうだけでなく、その後の討議に多くの時間を充て、自分たちの研究に資する知見を引き出すことに努めてきた。
研究会を続ける中で、ややもすれば、国際関係論に紐づけされることの多い「コスモポリタニズム」の射程をより広く取るために、その思想的な土台となる「普遍主義」にまで考察の対象を広げたいとする志向が少しずつ出てきた。現在は、これまでの研究成果を踏まえて、『普遍主義の可能性/不可能性』(仮題)という論集を作るべく、研究会において、掲載論文の原案を、順次、発表しているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ禍の影響で、対面での研究会が持てない状況が続いたが、その間は、リモートで研究会を持ち、ゲストスピーカーにも多く参加してもらって、共同研究をそれなりに進捗させることができた。
現在、本研究の目に見える成果物として、『普遍主義の可能性/不可能性』という論文集を出版すべく、寄稿者がそれぞれ掲載予定の論文の原案を、研究会で発表しているところであり、順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

上にも書いた通り、当初の研究対象は「コスモポリタニズム」であったが、そのポテンシャルを探る中で、思想的な土台ともいえる「普遍主義」にも研究の範囲を広げたいとする志向が全面化してきた。
もちろん、これは、当初のテーマが変質してしまったわけではなく、実際に、研究成果のまとめとなる出版物においても、「コスモポリタニズム」を題名に掲げる論文が半数程度占める予定である。
われわれは、「普遍主義」を考察対象に組み込むことは、テーマの掘り下げが進んだ必然的な結果であり、むしろ進化=深化であると考えている。

Causes of Carryover

本年度も、引き続き、コロナ禍の状況下での、研究会等の実施になったため、本来、予定していた対面による研究会の開催ができなかった。研究会にゲストスピーカーを招聘し、知見の提供をしてもらうことはできたが、リモートでの開催となったため、謝金は別として、旅費、宿泊費等の出金は不要になった。
また、共同研究の成果を論文集として出版する企画が、新たに持ち上がったため、当初の予定を変更して、その費用をプールする必要が生じた。

  • Research Products

    (8 results)

All 2023 2022

All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] コックショットとコットレルのサイバネティック計画経済論2023

    • Author(s)
      松井暁
    • Journal Title

      『専修経済学論集』

      Volume: 75 Pages: 95-112

    • DOI

      10.34360/00013347

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] マルクスの哲学から見えてくるもの2023

    • Author(s)
      田上孝一
    • Journal Title

      福音と世界

      Volume: 78 Pages: 30-35

  • [Journal Article] 何が「存在」を「道徳的存在」たらしめるか──動物倫理からみる肉食2023

    • Author(s)
      田上孝一
    • Journal Title

      HUG

      Volume: 1 Pages: 18-24

  • [Journal Article] ウクライナ戦争と平和主義のゆくえ2022

    • Author(s)
      松元雅和
    • Journal Title

      『世界』

      Volume: 964 Pages: 201-210

  • [Journal Article] 『反攻の象徴』としてのドローンと戦争倫理2022

    • Author(s)
      松元雅和
    • Journal Title

      『自由思想』

      Volume: 166 Pages: 20-24

  • [Journal Article] 現代日本における動物倫理学の展望 ──『はじめての動物倫理学』への反響から考える2022

    • Author(s)
      田上孝一
    • Journal Title

      豊田工業大学ディスカッションペーパー

      Volume: 24 Pages: 23-30

  • [Journal Article] ポスト基礎付け主義的デモクラシーという希望2022

    • Author(s)
      有賀誠
    • Journal Title

      政治思想研究

      Volume: 22 Pages: 348-349

  • [Presentation] 現代日本における動物倫理学の展望 ──『はじめての動物倫理学』への反響から考える2022

    • Author(s)
      田上孝一
    • Organizer
      日本哲学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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