2021 Fiscal Year Research-status Report
論理を教える国語の先生をどう育てるか:国語科教育学研究者によるセルフスタディ
Project/Area Number |
21K02456
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
幸坂 健太郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20735253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 浩治 岡山大学, 教育学域, 准教授 (30583207)
難波 博孝 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30244536)
青山 之典 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (00707945)
吉川 芳則 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70432581)
篠崎 祐介 玉川大学, 文学部, 助教 (60759992)
本渡 葵 新見公立大学, 健康科学部, 講師 (20781248)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国語科論理教育 / セルフスタディ / 研究者の信念や価値 / 教師教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,国語科論理教育を領域として,大学に所属する国語科教育学研究者が行う効果的な教師教育実践の開発を目指したセルフスタディ(研究者自身が,自分の実践を検討する研究スタイル)を行うことである。本研究では,【PJ①】方法確立,【PJ②】仮説形成,【PJ③】大学実践,【PJ④】小中高実践という四つのプロジェクトを進めている。 初年次は,計画通り,特に【PJ①】を中心に進めた。セルフスタディはまだ日本に十分浸透しておらず,主に英語で書かれた文献からその理論を学ばねばならない。初年次は,セルフスタディに関する文献を海外から収集した。そして,それらの文献から,セルフスタディを国語科論理教育の領域で行う上での要件や,具体的な進め方について検討した。また,セルフスタディを推進しようとしている研究会に参加して情報収集を行った。 また,文献を検討するだけではなく,これまでに行っていた研究を,セルフスタディの枠組みから再検討し,価値づける作業も行った。研究代表者・研究分担者は,2020年度までの数年間で,既に研究チームとして国語科の論理的な読みに関する研究を行っていた。その研究は概ね順調に進んだが,その中で「論理的な読み」観がチーム内で対立し,自分たちの信念や価値観を見直さざるを得ない状況になった。この時に行われた私たち自身のやりとりや議論自体をデータとして取り上げ,自分たちの「論理的な読み」観を明らかにする検討を本年度行った。この検討は,まさに自分たち自身を対象として行うセルフスタディの試みであった。この検討により,文献で学んだセルフスタディをより実践的な形で行うことができ,2年次以降に行う【PJ②~④】の足掛かりとすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年次に目指していた,本研究を推進する上での基礎文献の収集は,予定通り終わらせることができた。また,これまでに既に収集していた自分たちの研究をデータにして,セルフスタディを試みたことは,文献調査だけからは得られない知見を得ることに役立った。 研究成果の公表については,コロナウイルスの感染拡大の影響もあり,やや停滞した。予定では数回の学会発表を予定していたが,種々の悪条件が重なり,一度も発表が叶わなかった。ただ,初年次の終わりに,2年次が始まってすぐの学会(全国大学国語教育学会)での発表に申し込みを行ったので,2年次は積極的に学会発表・論文投稿を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,2年次は3年次の実践に向けた理論構築・実践構想に充てる予定である。加えて,収集した文献は英語文献が多く,かつ1500頁近くあるハンドブックも含まれており,検討するのに時間を要する。2年次以降も,引き続き収集した文献の検討を行う。
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Causes of Carryover |
図書館の利用,既に所有している物品での代用等により,当初の計画よりも物品費購入が押さえられたため。次年度以降,最新の文献等が発刊されたり,計画外で物品の購入が必要になったりすることが予想されるため,次年度使用額はそれらに使う予定である。
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Research Products
(3 results)