2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of efficient carbon dioxide capture with acoustic waves by a thermoacoustic engine
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21K03874
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
横山 博史 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60581428)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 二酸化炭素回収 / 音響加振 / 共鳴 / 振動流 / 濃度場可視化 / 物理吸着 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度においては, 音響加振を用いたCO2物理吸着の促進効果について, 加振周波数の影響を調べ, 実験を行った範囲においても, 明確な変化は確認されなかった. さらに, 背景型シュリーレン法(BOS法)を用い, CO2を含む平面噴流への音響加振の影響を調べ, 噴流出口周辺の二酸化炭素濃度が周期的に大きくなることが示唆され, このことが吸着促進と関連している可能性があると考察された. 本研究では音響加振を用いた制御がCO2物理吸着に及ぼす効果を評価するとともに,音響加振時の吸着材周りの速度場を計測し,セルと同じ高さを持つ平面噴流の濃度場を計測することで吸着の促進メカニズムを考察した. 吸着実験により,音響加振を行うことで吸着速度が増加する結果が得られた.吸着速度はより強い音響加振で促進効果が大きくなった.この吸着促進効果はモノリス吸着材を速度変動の腹の位置に設置した場合で大きくなることがわかった.このことから特に速度変動が吸着促進に寄与すると考えられる.また,モノリスのセル後流の速度場は音響加振により放物線状の分布から周期的に流速が増加し平坦な分布となった.これは音響的な振動境界層厚さが流路幅に対し薄いため,セル壁面近傍においても高い流速が通過するためと考察した.この結果を基にモノリス吸着材の壁面近傍においてCO2濃度が増加すると予想した.セルと同じ高さを持つ平面噴流の濃度場は,音響加振によりの時間的な濃度の変動が現れ,音響加振なしの条件より濃度が高くなった.前述したように壁面近傍を含め流路内全体で周期的に高い速度が発生し,CO2がより効果的に下流に運ばれたためと考えられる.この結果より, モノリスにおいても音響加振時に周期的にセル壁面近傍のCO2濃度が上昇し,吸着が促進したと考察した.
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