2022 Fiscal Year Research-status Report
An Experimental Study for Highly-Reliable Cooperative Behavior of Swarm-Robots using Blockchain and Distributed Deep Learning
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21K03979
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Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
Principal Investigator |
杉本 大志 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (40780424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽利 仁 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (10353327)
都築 伸二 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (60236924)
漆原 史朗 香川高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (90311092)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 深層強化学習 / 群ロボット / LPWA / ブロックチェーン / 協調動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
群ロボットシステムは,個々の自律分散型ロボットが目的や意思を持った一つの集団として行動し,所望の目標を達成するロボットシステムである.このシステムを構築する際は,Peer-to-PeerによるWireless Networkがしばしば利用される.スケーラビリティの向上が期待され,さらに耐障害性の高さも保証出来るが,セキュリティ確保の困難さ,匿名性による悪意ある命令の実行の可能性があるというデメリットも存在する.また,群ロボットが活動する範囲を考えた場合,通信プラットフォームがカバーする通信可能範囲の制約を受けるため,広大なエリアにおいての動作は難しい.そこで群ロボットの制御に対し,Low Power, Wide Area (LPWA)システム,BlockchainとMulti-Agent自律分散型深層学習を組み合わせたシステムを提案する. 今年度は,(2)Dueling DQNを用いたマルチエージェントシステムの協調動作の最適化手法の検討と実装を達成した.これにより,群ロボットシステムの効率的な制御が可能となる見込みである.次に(3)ブロックチェーンを用いた単体コミュニケーション方法の構築を達成した.これにより,セキュリティを確保しつつエージェント間の情報共有を実現した.また,(4)LPWAとブロックチェーンの統合化がシミュレーションベースで達成され,今後実機に実装する.これにより,効率的でセキュアな通信の実現が期待される.しかし,(5)各構成ロボットの制御方法の確立は未完了である.最後に,(6)(7)LPWAにおける構成ロボット間での効率的なデータ通信手法をシミュレーションベースで確立した.これにより,広範囲なエリアでの通信が可能となる. 以上の成果により,群ロボットシステムの制御や通信の課題に対処し,より効率的でスケーラブルなシステムが構築されることが期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の研究活動において,以下の進捗状況が確認されている. (1) LPWAとブロックチェーンの統合化について、昨年度はシミュレーションベースで達成され,今後実機に実装する予定である.これにより,効率的でセキュアな通信が実現されることが期待される.一方で,シミュレーションではスループットが非常に遅いため,実機での検証実験については遅延を十分に考慮した設定や制御方法を反映する必要がある. (2) 各構成ロボットの制御方法の確立について,昨年度はDueling DQNを用いたマルチエージェントシステムの協調動作の最適化手法の検討と実装が達成したが,マイコンボードの品薄や価格の高騰によって実機の製作が1機にとどまっている.このため,速やかに調達しマルチエージェントとなる必要な台数を迅速に製作する予定である. (3) LPWAにおける通信レートと送信データの関係性についての検討として,LPWAにおける構成ロボット間での効率的なデータ通信手法の確立について,昨年度はシミュレーションベースで実現した.これにより,広範囲なエリアでの通信が可能となる.一方で,GPSデータやLiDARの実データを利用した実環境での検証実験は,(2)で述べたような理由から行われていない為,速やかに実機を用いた検証実験に移行できるよう準備を並行して進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,これまでに得た知見を踏まえ,ブロックチェーンを実際の通信基盤に導入し,効率的なデータ通信方法の検討,提案手法による安全性の向上の確認を進める予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大により,当初の研究計画が実行できていない.特に,実機を用いた実験を行えていないこと,さらに半導体不足の影響からエッジAIデバイスなどハードウェアに関わる備品が購入出来ていない状況である. 次年度の使用計画として,実環境下での実験を念頭として,実ロボットのハードウェア備品と通信システム構築のための備品に使用することを計画している.
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Research Products
(1 results)