2023 Fiscal Year Annual Research Report
各種アルコール検出のための高感度プラスチック光ファイバセンサの開発
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21K04076
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
森澤 正之 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30220049)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 裕 東洋大学, 理工学部, 准教授 (40516928)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | POFセンサ / アルコールセンサ / 膨潤性ポリマ / ノボラック樹脂 / カーボンブラック |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、様々な環境下で簡便にアルコール類の光学的センシングを実現するために、アルコールに対して膨潤を示すノボラック樹脂をクラッドに用いたリーキー・導波変換型プラスチック光ファイバ（POF）センサの開発を目的とする。具体的には、エレクトロスプレー法を用いた多層化クラッドの形成や凹型くびれ構造の導入など、さまざまな手法を用いて高感度化を図るものである。
昨年度までに、PMMAコアへのエタノールの吸着による繰り返し測定の劣化を防ぐために、ポリスチレン（PS）保護層をクラッドコアに形成することが有効であることを示した。異なる厚さのPS保護層を持つPOFセンサを作成し、それに対するエタノール蒸気に対する繰り返し応答を測定した。その結果、PS層の厚さが増加するにつれて繰り返し特性が改善され、PS保護層の有効性が確認された。また、PS層が厚すぎるとセンサ感度に影響があることもわかり、適正な厚さが存在することが示された。さらに、異なるエタノール濃度におけるセンサの応答特性、温度依存性、湿度依存性なども調査し、今後の高感度化に関する基礎的情報を収集した。その結果、温度や湿度はセンサ出力にほとんど影響を及ぼさないことがわかり、エタノールに対して選択性の高いセンサとして有望であることが確認できた。
2023年度は、クラッドを2層化し上部クラッドにカーボンブラックをドープしたPOFセンサを作成し、そのエタノール濃度に対する光透過強度特性を調査した。POFセンサがリーキーモードから導波モードに転換する濃度において、感度が急激に上昇することが確認された。しかし、ある程度エタノール濃度が高まらないと導波モードに転換しないため、低濃度エタノールに対しての感度が低い。このことは、クラッドとコアの屈折率差を適切に調整することにより、高感度なセンサが実現可能であることを示している。
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