2021 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation Analysis of Networked Compact City Considering the Wandering Behavior in the Urban Function and Residential guidance Area.
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21K04296
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
柳澤 吉保 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70191161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
轟 直希 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (50733268)
浅野 純一郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10270258)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コンパクトプラスネットワーク / 居住誘導区域 / 都市機能誘導区域 / 居住人口密度 / 用途近接性 / 年齢階層別トリップ特性 / 用途別トリップ特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
①居住誘導区域内外各小ゾーンの居住人口、立地用途、地価、土砂災害特別計画区域の調査は、GISを用いてPT調査の小ゾーン単位で居住人口および小ゾーンの面積を算出した。さらに、都市機能誘導区域として設定されている中心拠点から居住地区までの距離、当該地区の地価、土砂災害特別警戒区域など被災が想定される区域との重ね合わせを行い、被災の可能性が高いゾーンを抽出した。 ②都市の核となる中心拠点の自動車駐車場利用実態調査および回遊行動調査より、駐車場の利用形態について、対象地域全体では平日・休日ともに時間貸しが8割以上を占めていることが分かった。駐車場選択の理由については「訪問地までの近接さ」「訪問地指定の駐車場」が重視されていることが分かった。駐車場の整備に関する要望について、「駐車場の安さ」のポイントが最も高い。次いで「立地場所」「明瞭な料金表示」のポイントが高いことが分かった。対象地域全体では、主要目的施設までの移動距離が「125m以上150m未満」の駐車場の利用者の割合が18.7%と最も大きいことが分かった。次いで目的施設の隣接するような「25m未満」の駐車場の利用者の割合が13.4%と大きいことがわかった。 ③コロナ禍前の公共交通利用意向調査および対象地域内公共交通各路線のサービス水準調査では、平成28年PT調査を用いて各公共交通のサービス水準と利用実態との関係を明らかにした。公共交通ネットワークを構成する基幹軸、幹線軸、中山間公共交通網のいずれの公共交通軸も人口密度が高いほど当該軸によるトリップが増加ずる傾向が確認できた。基幹軸では生活拠点から遠方に立地する教育施設への移動が有意に利用されていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の進捗状況は以下のとおりである。 ①居住誘導区域内外各小ゾーンの居住人口、立地用途、地価、土砂災害特別計画区域の調査は、研究計画どおりGISを用いてPT調査の小ゾーン単位で居住人口および人口密度を算出した。さらに、都市機能誘導区域として設定されている中心拠点から居住地区までの距離、当該地区の地価、土砂災害特別警戒区域など被災が想定される区域との位置関係も明らかにした。 ②都市の核となる中心拠点の自動車駐車場選択行動調査および回遊行動調査は、研究計画どおりに、居住地から中心拠点に立地する主目的施設に対する選択した駐車場までの距離と駐車料金を明らかにした。また、駐車場から主目的施設以外に立ち寄った施設(目的)および移動距離を明らかにした。 ③コロナ禍前の公共交通利用意向調査および対象地域内公共交通各路線のサービス水準調査では、平成28年PT調査を用いて各公共交通のサービス水準と利用実態との関係を明らかにした。コロナ禍後の公共交通利用実態は引き続きICカードデータ等を用いてリサーチする。
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Strategy for Future Research Activity |
①居住地集積度の算定は、前年度の成果を踏まえ中心拠点に対する居住誘導区域内外の居住人口ACおよび各都市機能施設AC値の算定を行う。具体的には、居住誘導区域内外および都市機能誘導区域内外に立地する居住地集積度の算定では、GISを用いてPT調査の小ゾーン単位で居住人口および人口密度を算出する。さらに、都市機能誘導区域として設定されている中心拠点から居住地区までの距離、当該地区の地価、土砂災害特別警戒区域など被災が想定される区域との関係も明らかにする。 ②用途別都市機能施設の集積度の算定は、具体的には各小ゾーンに対する他小ゾーンの都市機能施設AC値の算定を行う。居住地集積度と同様にGISと市計画基礎調査データを用いて小ゾーン単位で各用途の立地数を明らかにするとともに、中心拠点および居住地から当該施設までの距離、すなわち当該施設の立地位置および集中トリップ数等に基づく集客数から各施設の魅力度(必要度)を明らかにする。 ③公共交通の目的施設までのアクセス利便度の算定では、居住地から目的地までに生じる駅・バス停でのアクセス・イグレスおよび待ち時間も含めた居住地から目的施設までの移動時間、運賃、便数も考慮したアクセス利便度を明らかにする。公共交通の利便性と比較するため、徒歩、二輪車、自動車利用時のアクセス利便度も同時に算定する。 ④回遊行動促進を評価するための回遊移動利便度の算定では、移動頻度だけでなく回遊行動を評価する。居住地から中心拠点内外で行われる回遊行動実態を移動手段別および年齢階層別に分類することで、分析対象区域内で回遊行動を促進している移動手段を年齢階層別に明らかにする。さらに移動手段別、年齢階層別に、各用途へのアクセス利便性、各用途の集積度および魅力度を用いて、回遊行動の形成パターンを明らかにするモデルを構築する。
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Research Products
(17 results)