2022 Fiscal Year Research-status Report
振動水柱とジャイロ効果を用いたバージ型浮体式洋上風力発電施設のピッチ動揺軽減
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21K04507
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
平尾 春華 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50711321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國分 健太郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50358404)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 浮体式洋上風力発電 / ジャイロ効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研費は、洋上風力発電施設の浮体のピッチ動揺の低減を目指して行われているものである。ピッチ動揺の低減には、ブレードピッチ角の制御による低減、浮体の付加物による低減、ジャイロスコープによる低減、アンチローリングタンクによる低減などがある。付加物では、プレート等の減衰力を大きくする物体を取り付ける低減手法、波力発電装置等を取り付ける手法があり、波力発電装置では可動物体を取り付ける手法と振動水柱を取り付ける手法がある。本科研費では、振動水柱による動揺低減効果とジャイロスコープによる動揺低減効果を研究する予定であり、令和4年度は、ジャイロスコープによる動揺軽減に関して研究を行った。 研究の結果、ジャイロスコープの搭載時の効果は周期の短いときは振幅が増幅、周期の長いときは振幅を減少させる効果であることが分かった。また、増幅と減少が入れ替わる周期より少し短い波周期で共振現象が起こり、揺れが大きく増幅される周期があることを確認した。 ジャイロスコープによる揺れの増幅と減少が入れ替わる周期は、ジャイロスコープ中のフライホイールの慣性モーメントと回転数が大きくなると周期が短くなり、浮体の慣性モーメントが大きいと長くなることも確認した。様々な波の周期で効果を発揮させるためには、想定される波周期よりもこの周期を短くする必要があるため、慣性モーメントの小さい浮体に搭載することでジャイロスコープによる動揺軽減を見込めることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
科研費以外の業務に時間を取られており、作業時間を確保できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
振動水柱の効果についての洋上風力発電施設に対しての動揺軽減効果を検討するとともに、これまでに数値計算で確認したジャイロ効果に関して実験で確認を行う。
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Causes of Carryover |
R4年度中に水槽試験を行う予定であったが、研究に遅れが出たため、R5年度に水槽試験を延期したため。
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