2021 Fiscal Year Research-status Report
A Novel immunoradiotherapy using TiOxNPs and tumor-derived exosome
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21K07594
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西村 英輝 神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (80444610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 良平 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (30346267)
赤坂 浩亮 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20707161)
荻野 千秋 神戸大学, 工学研究科, 教授 (00313693)
小林 加奈 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (70433282)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / 放射線増感 / 表面修飾技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で申請者らの研究グループは独自に合成した過酸化チタンナノ粒子がX線照射により活性酸素種(ROS)を生成し、細胞・動物実験で放射線増感効果が得られることを報告した。放射線増感効果をもつナノ粒子として、金、銀、ハフニウム等いくつかの無機ナノ粒子が広く研究されているが、これらのナノ粒子間で増感効果の優劣や性質の違いは評価されておらず、ナノ粒子の材質や粒子サイズ、生成されるROSの種類といった物理的性質の違いが実際の生物学的効果にどのように影響を及ぼすのか明らかになっていない。そこで本研究では、過酸化チタンナノ粒子と最も広く報告されている金ナノ粒子を比較し、それぞれのラジカル産生能、その分子機序、抗腫瘍効果を検討し、その成果がNanomaterial誌に掲載された。またIn vivoでの過酸化チタンナノ粒子の動態とその生物学的評価を実施してその成果がColloids Surf B Biointerfaces誌に掲載された。さらに安定した過酸化チタンナノ粒子の生成方法を確立し、ナノ粒子の表面修飾の方法を改良中である。しかしながら、最も重要なことを投与経路とその腫瘍への集積性を向上させることであり、そのためにはナノ粒子の生体内の動態を解明しなければならない。金属ナノ粒子が医学応用されるためには,その効果や利用価値(メリット)が、リスクや随伴する有害反応(デメリット)を大きく上回る場合に限定されるため、がんや肉腫等の生命に直結する悪性疾患や病態では、その治療効果や診断能が極めて重要でありが、特に放射線療法との併用ではメリットが大きい場面が多いため、臨床を目指した粒子の最適化をさらに進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①過酸化チタンナノ粒子の放射線増感剤としての非臨床試験を見据えた規格化を目指してきたが、ほぼ安定して70-120nmのナノ粒子を生成することに成功している。さらに分散化するための表面修飾はPAAとPEGの双方の生成に成功している。 ②過酸化チタンナノ粒子のGMP準拠製造にて品質試験のバリデーションを実施し、品質規格もほぼ完了している。 ③我々の研究グループでは、無機ナノ粒子とエクソソームなどの有機分子との結合体を効率的に作成する方法に取り組んでいるが、その第一段階として多くの癌種で発現する表面抗原に対する抗体と過酸化チタンナノ粒子の結合に取り組み、細胞内への取り組みを評価した。その結果、抗体と結合させたナノ粒子はより効率に細胞内にエンドサイトーシスを介して取り込まれることを確認でき、活路を開いた。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階では、無機ナノ粒子との有機分子との結合体を効率的に作成する条件検討を複数実施している。有機分子の大きさやカルボキシル基の数などの構造によって、結合体の生成率は大きく変化するものと予想される。有機分子として抗体を用いる場合には抗体のどの部分を利用するか、によって分子サイズは異なると予想れるため、効率を加味したコンビネーションを模索中である。。過酸化チタンナノ粒子はPEG等の表面修飾に依って電荷を中性に維持し、pH反応性カプセルに包含させて、その後にタンニン酸を用いたMetal-Phenol Network(MPN法)で生体親和性を持たせることによってエクソソームへの取り込みを可能にすることを、in vitro, in vivoで確認していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、学会などが開催されず、成果報告のための旅費を支出することが困難であったため。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Surgical outcomes of metastatic bone tumors in the extremities (Surgical outcomes of bone metastases)2021
Author(s)
Hara H, Sakai Y, Kawamoto T, Fukase N, Kawakami Y, Takemori T, Fujiwara S, Kitayama K, Yahiro S, Miyamoto T, Kakutani K, Niikura T, Miyawaki D, Okada T, Sakashita A, Imamura Y, Sasaki R, Kizawa Y, Minami H, Matsumoto T, Matsushita T, Kuroda R, Akisue T
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Journal Title
Journal of Bone Oncology
Volume: 27
Pages: 100352~100352
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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