2023 Fiscal Year Research-status Report
新規PIK3CD遺伝子変異によるSLE発症機構を解明する
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21K07850
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
清田 今日子 大分大学, 医学部, 医員 (30774492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真紀 大分大学, 医学部, 講師 (20726913)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | PIK3CD / SLE / 解糖系 / 免疫疲弊 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規PIK3CD遺伝子変異を導入したマウス由来のT細胞株を用いて、これまでに解糖系の亢進とGlut1遺伝子の発現が新規変異で増加していることを確認していたが、更なる研究を進めるうちに、解糖系の低下とGlut1の低下が定常状態で生じている事を確認した。 免疫細胞の解糖系の低下の状態は、免疫疲弊の状態にあることが知られており、免疫疲弊に関わる遺伝子として、PD-1の発現をqPCRで確認すると増加していることを確認し、過剰活性化により、免疫疲弊が生じた可能性を考えている。 免疫疲弊の状態と自己免疫疾患発症の関連について研究を行うために、マウスの初代培養T細胞を用いてPIK3CD遺伝子をレンチウイルスを用いて過剰発現させ分化誘導実験を行っているが、感染効率が低いために一定した結果を得ることができていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画段階では、動物実験としてゼブラフィッシュを用いて検討をすることとしていたが、モデル動物は作成したものの表現形が明確でなかったために、動物モデルを作成し直したが、解析方法が確立できなかった。そのため、マウスの初代培養T細胞での実験を行っているが、感染効率が上がらないことで安定したデータを取ることができていないために研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの初代培養T細胞への感染効率については条件検討を行っており、引き続き実験は行いつつ、細胞株での実験でデータをまとめていく方針としている。
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Causes of Carryover |
2022年度中に、産休・育児休暇を取得し、研究を中断しており、2023年1月に研究を再開したが、研究が滞ることがあったために、次年度使用額に変更が生じた。次年度は、細胞株を用いた老化に関わる分子機構についての生化学実験を追加で行う予定である。
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