2021 Fiscal Year Research-status Report
The establishment of indication for endoscopic resection of ulcerative colitis associated neoplasia according to molecular biological analyses
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21K07924
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 憲治 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70382041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
味岡 洋一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80222610)
池内 浩基 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80319863)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / 腫瘍 / 分子生物学 / 内視鏡的切除 / 鋸歯状病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で対象患者の受診が減少し、症例集積が遅延しているが、潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡的切除例および外科切除例の検体集積と解析を行っている。潰瘍性大腸炎内視鏡的切除例を中心に臨床情報の解析も行った。また対照となる散発性大腸腫瘍および鋸歯状病変の内視鏡的切除検体の集積も行っている。 こうした病変の病理学的検討を免疫組織学的検討や分子生物学的検討を含め、行っており、データを集積中である。分子生物学的検討については当初予定していた手法の問題点がpreliminaryな検討で見つかり、手技を変更して検討を行っている。 潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の診療アルゴリズムは、最新の情報を交え、updateし、論文化作業中である。 潰瘍性大腸炎関連腫瘍は治療に対する難治例で腸管炎症の安定した鎮静化が困難な症例に好発することが知られているが、一方で内科的治療抵抗の要因としてサイトメガロウイルス感染症の合併が知られている。両者の関連を検討した既報は乏しいため、本研究で新たに検討を追加しており、大腸粘膜局所および血中のサイトメガロウイルス感染、またそれらをpromoteする可能性がある生物学的製剤や免疫調節剤など免疫抑制的治療の免疫抑制の程度に関連する指標(生物学的製剤血中濃度や免疫調節剤の代謝物濃度)も併せて検討を開始した。こうした事項に関する諸検査を追加で施行している。 更に、難治性炎症性腸疾患のなかに家族性地中海熱の関連遺伝子であるMEFV遺伝子の変異例が存在することが最新の知見で判明してきた。このMEFV遺伝子関連腸炎症例も当科は全国有数の症例を集積している。こうした非常に難治性が高いMEFV遺伝子関連腸炎症例における炎症関連腫瘍の合併については臨床的にも基礎的にも知見が皆無なため、新たに検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)コロナ禍で対象患者の受診が減少し、症例集積が遅延している。2)当初予定していた分子生物学的検討の手法に問題点が見つかり、手技を変更して検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)症例集積の遅れと分子生物学的検討の手法の確立に努める。2)潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の診療アルゴリズムを論文化する。3)潰瘍性大腸炎関連腫瘍は難治性潰瘍性大腸炎に好発するが、その難治性潰瘍性大腸炎とサイトメガロウイルス感染腸炎やMEFV遺伝子関連腸炎との関連は検討されておらず、追加で検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による症例集積の遅れと分子生物学的手法の再検討による遅延のため。確立後に検討に本資金を用いる予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Evidence-based clinical practice guidelines for inflammatory bowel disease 20202021
Author(s)
Nakase H, Uchino M, Shinzaki S, Matsuura M, Matsuoka K, Kobayashi T, Saruta M, Hirai F, Hata K, Hiraoka S, Esaki M, Sugimoto K, Fuji T, Watanabe K, Nakamura S, Inoue N, Itoh T, Naganuma M, Hisamatsu T, Watanabe M, Miwa H, Enomoto N, Shimosegawa T, Koike K.
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Journal Title
J Gastroenterol.
Volume: 56
Pages: 489-526
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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