2022 Fiscal Year Research-status Report
ADAMTS13 gene polymorphism genome editing creation of vascular endothelial cells and exploration for new leukemia therapies
Project/Area Number |
21K08427
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
高見 昭良 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80324078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花村 一朗 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70440740)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 遺伝子多型 / 移植片対宿主病 |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、本研究の最終目標である同種造血幹細胞移植成功率の向上を企図して、致死的合併症の移植片対宿主病(GVHD)治療に関する基礎的研究を行った。体外フォトフェレーシス(ECP)は、GVHD治療の保険適応承認を受けたが、大型デバイスの導入が必要となり、実用化にはまだ壁がある。従来A1紫外線光源を用いてきた(UVA1-ECP)が、発光ダイオード(LED-ECP)がその代替になりえると考えた。In vitro ECPモデルを用いて、治療効果(アポトーシス誘導、T細胞増殖抑制)と自然免疫反応(THP-1細胞におけるNF-kB応答)について比較検討した。その結果、LED-ECP・UVA1-ECP間でアポトーシス誘導・T細胞増殖抑制効果に差はなかった。一方、自然免疫誘導はLED-ECPで少なかった。LED-ECPは、UVA1-ECPよりデバイスサイズが小さくて済むため、良い代替になる可能性が示唆された。第二に、血液がんへの抗腫瘍活性を高めるための基礎的研究を行った。ファイトケミカルの一種Callerya speciosaから酢酸エチルエキス(SE)を抽出し、カラムクロマトグラフィーで4フラクション(SE1-SE4)に分け、抗酸化活性と抗血液がん細胞(骨髄腫・リンパ腫細胞株)活性を比較した。抗酸化活性はSE4が最もよく、抗血液がん細胞活性(アポトーシス誘導効果)はSE1-3によくみられた。同様の研究を他のファイトケミカルにも実施し、抗血液がん活性を高める化合物候補を複数得ることができた。ファイトケミカルは、本質的に無毒であり、既存のがん治療の効果を高める可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ゲノム編集技術を用いた新規白血病治療標的開発や、造血幹細胞移植関連免疫調整遺伝子多型の機能解析、GVHD新規治療研究、新規抗血液がん化合物の同定などの研究成果は得られたが、ADAMTS13遺伝子多型ゲノム編集血管内皮細胞の作製には至っていない。全体にやや遅れていることは否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きADAMTS13遺伝子多型改変ヒト血管内皮細胞クローンの樹立に注力する。実験系は確立し、必要な消耗品や物品の準備も済んでいる。研究補助を雇用するなどして、研究を迅速に進める予定である。ADAMTS13遺伝子多型改変ヒト血管内皮細胞クローンが樹立できた時点で、網羅的解析や機能解析に着手する。
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Causes of Carryover |
解析検体数が予想より少なかったため。解析検体数、予算ともに次年度に持ち越しとした。
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Research Products
(16 results)