2023 Fiscal Year Annual Research Report
ADAMTS13 gene polymorphism genome editing creation of vascular endothelial cells and exploration for new leukemia therapies
Project/Area Number |
21K08427
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
高見 昭良 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80324078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花村 一朗 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70440740)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 多発性骨髄腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、急性骨髄性白血病(AML)におけるBCR::ABL1融合遺伝子の影響と同種造血細胞移植(allo-HCT)の有効性を解析した。日本全国の登録データを用いた分析では、AML患者22名と混合型急性白血病(MPAL)患者10名が含まれていた。AML患者における3年全体生存率(OS)は81%、無白血病生存率(LFS)は76%であった。さらに、移植前のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)の使用が予後を改善する可能性が示唆された。特に、TKI未使用のAML患者は移植前に完全寛解(CR)を達成しなかった例が多く見られた一方、TKIを使用した患者群では移植前CR例の割合が高く、結果として良好な成績と関連していた。第二に、多発性骨髄腫におけるARK5(AMP活性化プロテインキナーゼ関連キナーゼ5)の役割に関する解析を行った。ARK5はミトコンドリアの形態動態を調節し、細胞の生存に重要な役割を担っていることがわかった。特に、ARK5遺伝子をノックアウトした細胞株は、ワイルドタイプ細胞株に比べて細胞増殖、コロニー形成能、移動能が著しく低下した。さらに、ARK5ノックアウト細胞ではアポトーシスが促進され、S期の比率が増加することが観察された。このことから、ARK5はMM細胞のミトコンドリア形態の調節を通じて腫瘍細胞の生存と増殖をサポートしている可能性が示唆された。第三に、海藻類Sargassum spp.から抽出した成分が糖尿病と癌の治療に役立つ可能性を探るため、体内消化模倣試験を用いて成分の変化を解析した。その結果、特定のフラクションが多発性骨髄腫細胞に有意な細胞毒性を示した。これらの成分は本質的に安全と考えられ、新規治療薬への応用が期待される。
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Research Products
(9 results)