2021 Fiscal Year Research-status Report
統合的ストレス応答が敗血症関連脳障害に果たす役割の解明
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21K08917
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森本 裕二 北海道大学, 医学研究院, 教授 (00250457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 洋介 北海道大学, 大学病院, 助教 (00507585)
干野 晃嗣 北海道大学, 大学病院, 助教 (40802434)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 統合的ストレス応答 / 敗血症関連脳障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の目的は、敗血症モデルマウスを用いて敗血症性脳症(SAE)における統合的ストレス応答(ISR)の関与、ISRを制御する薬剤であるISRIBの効果について検討することである。 初年度は、敗血症マウスのモデル作成の手技の確立と、認知機能低下の検出を行うこととした。敗血症モデルマウスは盲腸結紮穿刺(CLP)を行い、その重症度は盲腸の結紮箇所と盲腸の穿通の太さ、回数等で調整した。 盲腸端から1.2cmを結紮し、21G針で2回穿刺、術後抗生剤投与を行ったモデルで1週間後の生存率は85%程度となり、このモデルを採用することとした。CLP後の体重推移、活動性について調査した。CLP群では、術後3日程度体重減少が続き、そこからは緩やかに体重が増加した。術後1週間後でのopen fieldでは、ラインクロス回数、Rearing(立ち上がり)、Grooming(毛繕い)のいずれもCLP群で有意に低下しており、明らかに活動性の低下が認められた。術後2週間時点のopen field では、ラインクロス回数、Rearing(立ち上がり)、Grooming(毛繕い)についてsham群とCLP群の差は有意でなく、活動性が回復したものと考えられた。 CLP後2週間時点で、Trace Fear conditioningを行った。trainingの24時間後のtestにおいてfreezing%を測定したが、sham群とCLP群で有意差は検出できなかった。このことから、本研究で用いたCLPモデルでは、CLP後1週間時点では活動性が低下しているため、行動学の評価は不適当であること、CLP後2週間時点では、活動性が回復しているが、認知機能の低下の低下も検出できないことがわかった。このことから、CLPモデルでは活動性の低下の影響が長く続くため、行動学での認知機能低下の検出が難しい可能性があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験に適したモデルマウスを選定するのに時間を要したが、新しい知見も得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、CLPモデルで行動学ベースでのSAEの検出に限界があると考え、活動性への影響がより少ないLPS投与で敗血症を疑似的に再現したモデルで行動学試験を行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
消耗品の使用予定が、予想より少なかった。
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