2022 Fiscal Year Research-status Report
骨肉腫における抗がん剤耐性や肺転移に関するマイクロRNAの解析
Project/Area Number |
21K09207
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
當銘 保則 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20547369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 康太郎 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00379372)
大城 裕理 琉球大学, 病院, 医員 (10898547)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨肉腫 / 抗がん剤耐性 / 肺転移 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、骨肉腫の抗がん剤耐性や肺転移における促進もしくは抑制因子としての マイクロ RNAの解析を行うことであり、具体的には、ヒト骨肉腫細胞株の親株、抗がん剤耐性株、高肺転移株を対象に以下の課題について検討を行う。1) 親株、抗がん剤耐性株、高肺転移株とのマイクロ RNAの発現を比較検討。2) マイクロRNAの発現解析に基づいて、その下流のメッセンジャーRNA(mRNA)やタンパク質の発現解析ならびにその分子の抗がん剤耐性能獲得、肺転移の促進もしくは抑制効果を、マウスを用いた in vivo での比較検討する。親株、抗がん剤耐性株、高肺転移株の分子プロファイリングを解析し、抗がん剤耐能獲得や肺転移能獲得の機序解明や治療法開発を目指す。 前年度の研究実績の概要は、細胞質に赤色蛍光タンパク、核に緑色蛍光タンパクを形質導入したdual-color ヒト骨肉腫143B細胞株へ骨肉腫治療薬であるシス プラチンとアドリアンシンをそれぞれ低濃度で培養液に加えて培養・継代を継続し、抗がん剤耐性の dual-color 143B細胞株(143B-CR-CDDP、143B-CR-DOX)を 樹立した。また、dual color 143B細胞株をヌードマウスの脛骨に同所移植したマウスの肺転移から蛍光を有する肺転移巣を摘出培養し、前述のin vivo 継代を4代繰り返した dual color 143B-LM4 細胞株はすでに樹立している。 今年度の研究実績の概要は、143B細胞株と高肺転移株 143B-LM4 細胞株よりマイクロRANを抽出し、マイクロアレイによる包括的なマイクロRNAの発現を解析した。マイクロアレイの解析より down regulation したマイクロRNAとup regulation したマイクロRNAが今後の詳細な解析対処の候補として挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
樹立した高肺転移株と親株のマイクロRNAの発現をマイクロアレイを用いて包括的に解析した。up regulation と down regulation した複数のマイクRNAが今後の詳細な解析対処の候補として挙げられた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はup/down regulation したマイクロRNAの発現をRT-PCRで確認を行い、関連するmRNA とタンパク発現の解析を親細胞株と高肺転移株を用いて行う。また、抗がん剤耐性株のマイクロRANの発現解析も並行して行う予定である。
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Causes of Carryover |
マイクロアレイの委託研究費が割引で安価に行えたため差額が生じたが、今年度のmRNA やタンパク解析で多くの試薬購入を予定している。購入費が膨らんだ場合は、差額から使用予定である。
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