2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of immunomonitoring system that predicts chronic antibody-mediated rejection in kidney transplant recipients
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21K09389
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀田 記世彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (90443936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 正晃 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00250514)
田邉 起 北海道大学, 大学病院, 助教 (80880096)
篠原 信雄 北海道大学, 医学研究院, 教授 (90250422)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腎移植 / 慢性抗体関連型拒絶反応 / 抗ドナー抗体 / 早期診断 / Tリンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎移植の短期成績は飛躍的に向上しているが、長期的にはドナー特異的抗体(DSA)による慢性抗体関連型拒絶反応(CAAMR)により移植腎機能廃絶となる症例が多く、この克服が長期成績の向上に必要不可欠である。しかし、CAAMRに対する有効な治療法は未だ確立していない。当研究の目的は、CAAMRとなりうる患者を早期に発見する診断法を開発することである。当研究は3つからなり令和5年度の研究実績は以下の通りである。 1.パラフィン移植腎生検標本を用いたCAAMR関連遺伝子の検索:まず、CAAMRの検体で発現の亢進している23の遺伝子を選出し、その発現量よりCAAMRスコアを作成した。次に腎機能が正常である患者において移植後1年目、2年目に行ったプロトコール移植腎生検を用いて遺伝子解析した結果、CAAMRスコアが高い症例が5年以内にCAAMRに至ることが判明し、早期診断の可能性が見いだせた。 2.Inflammation amplifier(IA) に基づいたCAAMR早期診断のための尿中バイオマーカー及び治療標的の同定:以前当研究室で発表したORM1,SYT17以外の標的遺伝子候補を選定することができ、解析中である。 3.末梢血リンパ球反応によるCAAMRの早期診断法の開発とメカニズム解析: CFSE/MLR assayを行った結果、腎機能が正常で病理学的にも問題ない患者においてドナーに対するCD8陽性T細胞の反応は認めないが、CAAMRの患者ではドナーに対するCD8陽性T細胞の強い反応が認めた。また、CD4も同様の所見を認めたが、その中でもTh1,Th17細胞の反応が強く見られた。また、DSAが陽性で腎生検で拒絶を認めない、前CAAMR状態の患者においてもCAAMRの患者と同様の反応を認め、CFSE/MLR assayによりCAAMRが未然に診断できる可能性を見いだした。
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Research Products
(1 results)