2021 Fiscal Year Research-status Report
非標準的治療等の選好の検討を通した多文化にセンシティブなインタラクションの支援
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21K10325
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
加藤 穣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20727341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 圭介 岡山商科大学, 法学部, 教授 (10524936)
板谷 智也 金沢大学, 保健学系, 助教 (10765192)
池田 光穂 大阪大学, COデザインセンター, 教授 (40211718)
霜田 求 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (90243138)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生命倫理 / 非標準的治療 / 意思決定 / 自律 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題が対象とする、異なる信念(体系)を持つ人々の健康・医療に関する選択・意思決定という問題のアクチュアリティはコロナ禍により鮮明になったと思われるが、当初の計画通り、初年度は各研究者がそれぞれの専門性・関心に基づいて、論文・書籍・オンラインの資料を中心に情報収集を行った。研究計画では初年度および第2年度にかけて文献検討を中心に研究を進めることになっており、現在までのところ予定していた通りに研究を実施している。その他、第8回釧路生命倫理フォーラム(8月27-29日開催)の中で会合を開き、研究グループに所属しない研究者を含めて情報交換・意見交換を行った。また、第26回岡山生命倫理研究会(2月12-13日開催)の中でも会合を開き、さらに、今回の研究対象になるものとして、柔道整復を取り上げ、その教育・実践でリーダーシップをとる教育機関関係者に依頼し、その実情や標準的な治療としてのいわゆる西洋医学との関係性について講演を依頼し、ここでも研究グループに属さない研究者を含めて、現状の把握、問題点の抽出など、検討を進めた。また、各分担者の判断で必要と思われる学会等に参加した。研究代表者は日本生命倫理学会の基礎理論部会の部会員としての活動においても自律概念と関係の深いインフォームド・コンセントについて検討を進めたほか、脳死判定拒否に関する調査のアップデートを進めている状況である。今後、柔道整復に関するものを含め、各研究者がすでに調査した範囲について論文作成を進めるほか、新型コロナの感染状況と渡航の可能性を考慮しつつ、社会調査・在外研究の具体的内容・実施形態・スケジュール等について検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画に記載した通り、初年度は各研究者がそれぞれの専門性・関心に基づいて、論文・書籍・オンラインの資料を中心に情報収集を行った。研究計画では初年度および第2年度にかけて文献検討を中心に研究を進めることとしており、現在まで予定していた通りに研究を実施している。収集可能な資料は国内外含めて膨大にあり、また、本研究課題が当初想定した以外の非標準的治療等が報道等において注目を浴びたり重要性が認識されたりもしているが、研究期間内に論文化が可能になるための絞り込みも含めて検討を進めている。第1年度は2回会合を開催した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画では初年度および第2年度にかけて文献検討を中心に研究を進め、その進展に合わせて社会調査を実施し、総合的な検討、論文化を最終年度まで行うこととしている。文献検討等を通して発表可能な部分は第2年度以降学会発表の準備をっすめ、同様に、論文化可能な部分は論文化していく。また、社会情勢を考慮して研究の焦点のある程度の変動がありうるが、第1年度に年間2回の会合を開催したように、第2年度以降も定期的に会合を開催して情報交換・意見交換を行うことで、研究対象・研究者間の連携を含めて検討しながら研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスによるパンデミックにより、主に旅費を支出することが無かったため、第2年度以降、感染状況を見て再度学会への出張、在外研究が可能か検討しながら、他の用途への支出も風組めて検討を行っていく。
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