2023 Fiscal Year Research-status Report
初期・二次救急外来における帰宅時指導ツールの開発研究
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21K10783
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 真有美 京都大学, 医学研究科, 研究員 (90599995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺本 千恵 広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (00801929)
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 救急外来 / 救急ー在宅連携 / 帰宅時指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
救急外来における看護師による帰宅時指導ツール検討のために、スコーピングレビューを実施した。その結果、帰宅時指導ツール開発のために救急外来看護師が帰宅する患者に対して指導を実施することで、患者の予後や帰宅後の状態にどのような効果を与えるかを明確にする必要があることが示された。日本の医療制度では医療サービスへの国民のフリーアクセスが可能であり、救急外来受診後の患者の状態を追跡することは、別の医療機関を受診する可能性もあり難しい。とくに医療機関の多い都市部ではそれが顕著であり、他分野と比べ指導効果を明らかにすることが困難であった。また、現在、救急外来における看護師人員配置は定められておらず、他部署の救急看護を専門としない看護師が救急外来での看護を実施している現状もある。救急患者の特性を理解した上での有効な帰宅時指導とは何かを明らかにする必要があり、このためには行動経済学の視点からの分析が不可欠であると考えた。そのため、2023年度は研究分野を看護学から経済学・公共政策学に広げ、計量統計を用いての研究・分析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「救急外来看護師による帰宅時指導の効果検証」として、新たな研究計画を追加し、遂行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
救急外来看護師が救急外来受診後に帰宅する患者に対して指導を実施することで、患者の予後や帰宅後の状態にどのような効果を与えるのかを明らかにする。研究の問いは、①救急外来看護師の帰宅時指導が患者の行動およびその結果に影響するか、②指導を受けた患者の行動のうち何に影響するか、③救急外来看護師のどのような指導が影響するか、の3つである。日本全国の初期・二次救急医療施設の救急外来で帰宅する患者への指導・教育に関する実験を行うことでこれらに答える。
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Causes of Carryover |
2023年度に研究計画を一部修正し、翌年度以降の研究実施となったため。
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