2021 Fiscal Year Research-status Report
肝移植後の低活動ライフスタイルを変容する看護介入プログラムの開発
Project/Area Number |
21K10786
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Research Institution | Fukuoka jogakuin Nursing College |
Principal Investigator |
潮 みゆき 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (40622113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧本 清子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 客員研究員 (80262559)
藤田 君支 九州大学, 医学研究院, 教授 (80315209)
金岡 麻希 宮崎大学, 医学部, 准教授 (50507796)
田中 さとみ 九州大学, 医学研究院, 助教 (50909299)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肝移植 / 身体活動 / 睡眠 / QOL / メタボリック |
Outline of Annual Research Achievements |
肝移植後患者の座位時間、低強度活動を測定できる身体活動調査票の開発の第1段階として活動レベルの実態把握や患者教育プログラムの基盤となる身体活動調査票の開発を行った。座位時間と低強度の活動内容を測定できる身体活動調査票は、既存の国際的な活動調査票(SQUASH)の改定し、改訂版SQUASHを開発した。 <対象者>肝移植後3か月以上経過した外来通院中のレシピエント計20名とした。 <方法>まず日本語版SQUASH11項目に座位行動と低強度活動の質問を追加し、改訂版SQUASH試案15項目を作成した。並存妥当性の検証のため、10名に3日間の活動量計装着と行動記録、改訂版SQUASH試案を依頼した。また表面妥当性の検証のため、別の10名に改訂版SQUASH試案の簡易さ等のインタビューを行った。結果は行動記録の実際の活動と改訂版SQUASH試案の質問内容の一致を確認し、活動量計と改訂版SQUASH試案から算出した活動量の相関係数を算出した。内容妥当性は専門家委員6名で評価し、CVI0.8以上を採用として修正と評価を繰り返した。専門家委員会で内容妥当性指標(CVI)を用いて評価した。研究施設の倫理委員会の承認を得た。 <結果>行動記録の実際の活動と改訂版SQUASH試案の質問項目は概ね一致していたが、「自転車」「庭仕事」「雑用」は内容妥当性指数が低く削除された。一方で「風呂を洗う」という日本の生活様式が項目に追加された。活動量計の歩数と改訂版SQUASH試案の総身体活動量に有意な相関があった(r=0.708, p=0.022)。専門家委員会をとおして修正が行われ、改訂版SQUASH13項目が完成した。 考察:改訂版SQUASHには日本の生活様式をもつ低強度活動が項目に追加された。活動量計との相関分析結果はサンプルサイズが十分でなく、今後対象者数を増やして検証する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肝移植後患者の座位時間、低強度活動を測定できる身体活動調査票の開発の第1段階として当初の計画どおり、活動レベルの実態把握や患者教育プログラムの基盤となる身体活動調査票の開発ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
【第1段階】の身体活動調査票の開発ができたため、今後は【第2段階】の活動量の実態調査による座位中心のライフスタイルの全容把握と介入アウトカム指標の明確化:肝移植後患者に改訂版SQUASH、睡眠、QOLの質問紙調査を行う。また座位時間、低強度身体活動と、人口統計学的データ、臨床データ(PTMS診断を含む)、不眠、QOLとの関連を調査し、介入アウトカム指標を検証する。まず、調査票を用いて身体活動量測定を行い、肝移植患者での活動調査票の信頼性妥当性の検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究成果の発表(国際学会)がオンラインであったため計上した額の旅費の支出がなかった。今後は国際誌への投稿を予定しているため、投稿に関する費用として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)