2022 Fiscal Year Research-status Report
生活保護受給者の心身の準備段階に応じた就労支援プログラムの作成と評価
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21K11095
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
谷山 牧 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (40413166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 和枝 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (20733520) [Withdrawn]
保母 恵 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (20757603)
渡部 瑞穂 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (30805370)
岩上 さやか 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (60583581)
藤田 千春 杏林大学, 保健学部, 教授 (70383552)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生活保護 / 就労支援 / 健康課題 / 就労意欲 / 社会的孤立 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
就労支援を受ける生活保護利用者と支援者を対象としたインタビュー実施を計画していたが、COVID-19の影響があり実施が困難であったため、文献検討と生活保護利用者が気軽に参加できる月1回の会合を継続した。会合には各回1~3名が参加し、ゲームや映画鑑賞、クイズなどを通じた交流をし、普段の生活や仕事の状況などについてヒアリングを行った。参加者の1名は結婚式場の洗い場で就労をしているが、COVID-19の影響で仕事が激減している状況にあり、生活保護に対する心理的な安心感について語っていた。他の参加者は身体面の問題から就労は行っておらず、社会的孤立に近い状況となっていた。会合には研究チームのメンバーやボランティアの大学院生も参加しており、若い頃の話、日々の過ごし方、健康問題などについてお話を伺った。また、地域看護学会において、「生活保護利用者の健康管理」をテーマとした指定集会を行い、参加者との意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
辛うじて生活保護利用者が気軽に参加できる会合を継続することはできているが、COVID-19の影響により、多数の生活保護利用者と支援者へ直接接触する機会が限られており、インタビューを実施できていない。インタビュー結果を基に尺度案を作成することを予定しているため、研究計画が全般的に遅れている状況にある。また、諸外国における福祉から就労プログラム調査について、現地での視察を計画していたものの、渡航や入国上の制限、また、本研究グループの教員は医療系の学科に所属しているため、渡航後の実習指導などの業務に支障が生じる可能性があったため、視察を行うことはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の5月より、COVID-19の感染症法上の位置づけが5類に移行することから、インタビューの依頼もより容易になることが見込まれる。昨年度の会合参加者へのヒアリング結果も活用したインタビューガイドを作成し、就労支援を受ける生活保護利用者と支援者へのインタビューを実施する予定である。インタビュー結果を基に、今年度末には生活保護利用者の就労に向けた心身の準備段階アセスメント尺度案を作成する予定である。 さらに、フランスやドイツで行われている職種や職場等の個別状況で生じる就労困難性や支援ニーズを個別に把握した上での障害認定の内容, スウェーデンにおける職業紹介所でのカウンセリングでの視点を検討するために、現地での視察、またはZOOMなどを介した担当者へのヒアリングの実施を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、計画していたインタビュー調査を実施することができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度はCOVID-19による影響はほとんどないと考え、昨年度計画していたインタビュー実施、尺度案作成を行う予定である。
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Research Products
(2 results)