2021 Fiscal Year Research-status Report
自律走行車いすをより自由に制御できるBMI操作画面に関する研究
Project/Area Number |
21K11207
|
Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
大西 章也 香川高等専門学校, 電子システム工学科, 助教 (20747969)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | BMI / P300 / 電動車いす / 自律走行 / 脳波 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで脳波を用いて機器を制御するブレイン・マシン・インタフェース(BMI)で電動車いすの制御が試みられてきた.それら実験では命令数が一定であるため,制御命令とBMI操作画面を一対一で対応付けられてきた.しかし実環境では命令数が変わる.例えば近年登場した自律走行電動車いすで家庭内や車上,空港などに移動すると,場面が切り替わるごとに必要となる命令が変わるため,これまでの方式ではすべての場合についてBMI操作画面を用意する手間が必要であった.そこで本研究では自律走行ロボットが移動し,周囲の機器などから自動的にBMI操作画面を生成するシステムを開発し,評価することを目的とした.初年度は機械学習を用いて自律走行車いすの状況からロボットの操作画面を生成する方法を実装し,健常者を対象に実験することを予定した. 当初計画では自律走行車いすを購入する予定であったが,半導体不足の影響か入手困難となった.そのため急遽,電動車いすを購入し,自律走行を実装することを行った.まず,自律走行を実装するため,小型のロボットであるラズベリーパイマウスV3とライトローバーで自律走行ロボットの試作を行った.加えてラズベリーパイマウスV3を脳波で制御することに成功し,第27回高専シンポジウムオンラインにて発表した(協力者の森岡が高専理事長賞受賞).さらに電動車いすをラズベリーパイで制御するプログラムや,ラズベリーパイで電動車いすを自律走行させることに成功した. また本研究で用いるBMI刺激提示方法に関する論文が採択された.また,小中学生・保護者を対象とし,脳波を用いて機器制御を行う公開講座を令和2年度より実施しているが,令和2年度分のオンラインセミナーに関する教育論文が本年度に採択された.さらに本年度の公開講座では脳波で自律走行ロボットを制御するデモを行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自律走行車いすを購入予定であったが,入手困難となり装置を開発する時間が必要となったため遅れが生じた.開発の末,小型ロボットによる自律走行や,その脳波による制御,電動車いすの自律走行に成功したが,来年度に健常者実験を行う必要が生じた.
|
Strategy for Future Research Activity |
本BMI制御画面より電動車いすのみならず周辺機器を制御できるように開発を進め,実験計画を仕上げたのちに健常者実験を行う.さらに次年度実施予定であった独自開発したニューラルネットワーク「ランドマークマップ」を用いたBMI制御画面生成方法の実装を行う.
|
Causes of Carryover |
当初,自律走行車いすを購入して円滑に実験を進める予定であったが,入手が困難となり,代替装置の開発に時間を要した.そのため実験や発表が先送りとなったため,実験に使う謝金や,発表のための論文投稿料を使用せず,次年度に使用するため次年度使用額が生じた.
|
Research Products
(2 results)