2022 Fiscal Year Research-status Report
小腸FGF19産生・分泌を基盤とした健康長寿を目指す栄養療法
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21K11594
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
金子 一郎 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (40389515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩崎 雄治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (70908748)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | FGF19 |
Outline of Annual Research Achievements |
内分泌ホルモンであるFGF19は主に回腸で産生され、肝臓での胆汁酸合成抑制やエネルギー消費の亢進作用があり、以前から抗肥満ホルモンとしても注目されていたが詳細なメカニズムは明らかではなかった(Gadaleta et al. Nat Metab, 2019)。小腸でのFGF19産生は摂食時に増加することが知られているが、誘導する特定の栄養素や天然化合物は同定されていない。 FGF19遺伝子上流にはファルネソイドX受容体(FXR)、プレグナンX受容体(PXR)、ビタミンD受容体(VDR)などの核内受容体結合領域が多数存在し、それらリガンド刺激により、FGF19転写活性が強力に増加する。これら核内受容体は栄養素のセンサーとしても機能しているため、FGF19産生を刺激する食事に含まれる栄養素を探索することで老化予防栄養素を同定することを目的としている。 令和3年度にFGF19プロモーターを組み込んだ高感度安定レポータープラスミドを作製し、FGF19誘導栄養素のスクリーニング系を立ち上げた。この方法を用いて、内分泌性の新規骨格筋合成刺激因子FGF19誘導栄養素のスクリーニングを行った結果、核内受容体を介して、強力に産生誘導する化合物を同定した。 本年度は、同定した化合物の生理学試験を行うため、食事を原因とした筋萎縮を伴う老化モデル動物の作成を行った。またマイクロCTやELISAなど動物実験評価系プロトコールを予備実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FGF19誘導化合物のスクリーニングにより、強力なFGF19誘導化合物を同定することができた。現在、さらに派生物の合成を行い、より活性の強い化合物の探索を行っている。 評価系動物モデルの作成も順調に確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
同定した化合物が老化予防に寄与するか、食事誘導性老化筋萎縮モデルマウスを用いた生理学的検討を行う。高齢者のサルコペニアでは低栄養に起因する場合が多く、そのモデルとして5%低タンパク食飼育(12か月齢から15か月齢まで飼育)による筋量低下マウスを作成し以下の実験を行う。 ①自発行動解析(活動量の評価)とμCTを用いた体組成測定(筋肉量及び体脂肪量の評価)筋力の測定と骨格筋重量の測定(白筋として長趾伸筋、赤筋としてヒラメ筋、白筋赤筋混合として腓腹筋を主な解析対象とする) ②ELISA法により血中FGF15濃度を測定する。またキャピラリー電気泳動質量分析装置(CE-MS)を用いて骨格筋および血中アミノ酸濃度を測定し、評価する。 ③骨格筋RNA精製とcDNA合成:定量PCR法を用いて、筋分解マーカーであるMuRF1およびMAFbx mRNA発現の検討とFGF19シグナルEgr1 mRNA発現の検討を行う。骨格筋ホールホモジネート精製:ウエスタンブロットによるmTOR等のリン酸解析により筋合成シグナルを評価する。また、ミオシン重鎖アイソフォームを改変SDSPAGEゲルにて分離後、銀染色にて可視化し、速筋および遅筋の割合が改善するか検討を行う。 ④腓腹筋組織凍結切片の作製:腓腹筋を液体窒素で冷やした2-メチルブタン中で急速凍結させる。ヘマトキシリン・エオジン染色やSDH染色(細胞ミトコンドリア活性を表す)にて、組織学的に筋細胞面積や割合を観察し、FGF19誘導因子の投与により、萎縮した速筋繊維の改善がみられるか検討を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Tmem174, a regulator of phosphate transporter prevents hyperphosphatemia.2022
Author(s)
1.Sumire Sasaki, Yuji Shiozaki, Ai Hanazaki, Megumi Koike, Kazuya Tanifuji, Minori Uga, Kota Kawahara, Ichiro Kaneko, Yasuharu Kawamoto, Pattama Wiriyasermkul, Tomoka Hasegawa, Norio Amizuka, Ken-ichi Miyamoto, Shushi Nagamori, Yoshikatsu Kanai, Hiroko Segawa.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 12
Pages: 6353-6353
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Identification of putative transcriptomic biomarkers in irritable bowel syndrome (IBS): Differential gene expression and regulation of TPH1 and SERT by vitamin D.2022
Author(s)
3.Aleksandra Grozic, Keaton Coker, Christopher M Dussik, Marya S Sabir, Zhela Sabir, Arianna Bradley, Lin Zhang, Jin Park, Steven Yale, Ichiro Kaneko, Maryam Hockley, Lucinda A Harris, Tisha N Lunsford, Todd R Sandrin, Peter W Jurutka.
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Journal Title
PLOS One
Volume: 17
Pages: e0275683
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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