2021 Fiscal Year Research-status Report
車載計算リソースを利用するセキュア分散処理フレームワークの研究
Project/Area Number |
21K11877
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 忠則 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (80252162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中條 直也 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (30394498)
内藤 克浩 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (80378314)
梶 克彦 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (40466412)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 自動車システム / 分散処理 / オーバレイネットワーク / セキュリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、自動運転機能を持つ自動車システムが高い計算性能を持つ点に着目し、自動車システムの車載計算リソースを他システムから安全かつ有効に利用可能な分散処理フレームワークの研究を進めている。この目的を実現するためには、自動車システムの車載計算リソースと他システムの計算リソースをセキュアなネットワークによりシームレスに接続する必要があることから、分散処理を実現可能な技術と新たなオーバーレイネットワーク技術に大別して研究を推進している。 分散処理の実現では、計算資源と処理を行うサービスアプリケーションの分離は、サービスをさまざまなインフラ上で実行するためには必要不可欠となる。そこで、コンテナ技術を活用することにより、計算資源に関わらず、同一サービスを独立して稼働可能である環境を設計するとともに、サービス配布の枠組みに関する実証実験を実施した。また、関係技術に関する国内研究会・国際会議での発表を通して、研究成果の公表を実施した。 次に、オーバレイネットワーク技術の研究としては、クラウドと連携することにより、システム間をインターネット回線を通して相互接続可能な通信プロトコルの再設計を行うとともに、組み込み系システムでも活用可能なARM系マイコンを活用することにより、基礎的な動作検証の実施を行なった。また、関係技術に関して、国内学会及び国際会議での発表を通して、研究成果の公表を実施した。 次年度は引き続き、各大別テーマを推進することにより、各テーマの基盤技術の洗練をはかっていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では、分散処理基盤とネットワーク基盤の大テーマを並行に遂行しており、各テーマの発表も行われており、概ね計画通りに進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
分散処理基盤はサービスを柔軟に広域の計算資源の配分して処理するためのベースとなる技術であるとともに、オーバレイネットワーク技術はこれらの広域計算資源をセキュアに相互接続するための基盤となる。各基盤は綿密に連携して動作する必要がある一方で、異なる処理層の技術であることから、次年度も引き続き、独立して各テーマの議論を深めていくとともに、将来の連携を想定しながら基盤技術のブラッシュアップを進める予定である。
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