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2022 Fiscal Year Research-status Report

議論の形式検証を実現する論理的手法の研究

Research Project

Project/Area Number 21K12028
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

蟻坂 竜大  京都大学, 情報学研究科, 助教 (00774580)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 孝行  京都大学, 情報学研究科, 教授 (50333555)
川本 裕輔  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (60760006)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords詭弁検証 / 議論検証 / 数理議論 / 議論進行サポート
Outline of Annual Research Achievements

健全な議論進行においては、誤謬や詭弁などを極力検出して排除できる必要がある。前年度で行った追加研究テーマ(2)「並行的に進行する議論をモデル化する数学的な議論理論の構築・理論性質究明」で構築した議論モデルについて、健全な議論で満たされるべき、もしくは場合によっては満たされるべき、要件を20制定し、「要件が不成立=詭弁」、とする形式的詭弁検出法を考案し定式化した。
詳細:当該の議論モデルはグラフ構造部と意味構造部から成り、20の要件のうちの5つはグラフ構造のみにかかる要件、残りの15は意味構造に及ぶ要件となる。4つのグラフ構造に対する要件が満たされる場合には必ず8つの意味構造に及ぶ要件を成立される意味構造が存在し、その逆も成り立つことを証明した。構築した議論モデル並びに各要件をPythonで実装した。これによって、モデル化された議論中の詭弁の有無の自動検証を可能とした。各要件の検証にかかる計算複雑性も求めた。その結果であるが、定めた要件群を検証することは一般的に多項式時間で行えない。大規模議論に提案手法を応用する際には、当該の議論モデルを簡素化するもしくは抽象化などの手法を構築する必要がある。これについては今後研究を進めていき解決策を考案する予定である。
人工知能の議論研究における本研究成果の位置付け:形式的な議論研究を進める数理議論分野においては、グラフ構造のみから推論を進める抽象議論と、意味構造から抽象議論を抽出する構造議論を中心に研究が進められている。前者においては、意見主張間の関係は与えられたものとみなされ、例えばグラフ上の批判関係が、意見主張の意味を考慮した際に本当に批判関係を成しているかを判断できない。後者では実際の議論上の意見主張間の繋がりが考慮されないに加え、ほぼ論理矛盾=批判を押し通すため、現実の批判関係を反映できていない。本研究成果はこの部分の解決の道を示した

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究提案当初の計画案に追加した研究テーマを深掘りしたところ、議論進行をサポートする上で、健全な議論進行を妨げる「詭弁」を排斥する必要が明らかになった。そのため、詭弁を形式的に検証するに必要な要件を定め、詭弁の自動検出を行う方法論を構築するに至った。成果として、詭弁検出の要件を定めた。実装も終えた。要件成立の検証にかかる計算の複雑性も確認した。したがって、追加研究テーマに関して大幅な進歩が認められる。

この追加の研究成果を議論遷移意味論に落とし込むことが重要になる。この部分を今年度の研究においての取り組みとする。

Strategy for Future Research Activity

上述の成果を踏まえ、議論遷移意味論および議論検証の枠組みの構築を進める予定である。

Causes of Carryover

ひきつづき、コロナで旅費の使用がなかった。研究成果はジャーナル論文としてまとめて投稿した。査読中であり、掲載料はまだ発生していない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Theme Aspect Argumentation Model for Handling Fallacies2022

    • Author(s)
      Ryuta Arisaka
    • Journal Title

      arXiv

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.48550/ARXIV.2205.15141

    • Open Access

URL: 

Published: 2023-12-25  

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