2021 Fiscal Year Research-status Report
Path Planning of Multiple UAVs with Collision Avoidance by Multi-Objective Evolutionary Neural Networks
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21K12081
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
片田 喜章 摂南大学, 理工学部, 准教授 (30411705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 真也 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30388136)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 飛行経路計画 / 進化型多目的最適化 / 複数ドローン / 人工神経回路網 / 複数巡回セールスマン問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で取り扱う飛行計画問題は,数理計画の分野で複数巡回セールスマン問題(MTSP) とよばれる複数エージェントの経路計画問題と等しくなる.そのため,本研究では,衝突回避を考慮した複数ドローンの飛行経路計画を以下のように行っている. (1) 飛行地点群を各ドローンに割り当てる問題を,多目的進化型人工神経回路網(ANNs) を用いて解き,割り当てられた飛行地点群の飛行経路を巡回セールスマン問題(TSP) で広く採用されている最適化手法(TSPソルバー) を用いて解く,二段階探索法を実施し,解探索性能を検証する. (2) (1) の結果をもとに,屋外の飛行地点群の位置情報(緯度・経度) を用いて,提案手法を適用して複数ドローンの飛行経路を生成し,複数の実機ドローンを飛行させて飛行経路の有効性を検証するとともに,実機ドローンで生じる不確実性を明らかにする. (1)に関する概要:飛行地点群割当てに用いる人工神経回路網を設計する多目的進化計算の選定を終え,評価指標の検討および設定・パラメータを変更することによる性能比較を計算機実験により行った.また,使用するドローン台数(3,4,5台)および目的飛行地点群に対する飛行開始地点の位置を変更することによる飛行経路の評価値の変化を検証した.本実績は,進化計算シンポジウム2021において学会発表している. (2)に関する概要:(1)の結果をもとに,屋外の飛行地点群の位置情報(緯度・経度) に対して,提案手法を適用してドローン2機の飛行経路を生成した.得られた経路に基づいて,実機ドローンを同時自動飛行させることが可能であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)に関して.飛行地点群割当てに用いる人工神経回路網を設計するために多目的進化計算を適用し,評価指標の検討および設定・パラメータを変更することによる性能比較を計算機実験によって行った.また,使用するドローン台数(3,4,5台)および目的飛行地点群(4461地点)に対する飛行開始地点の位置設定による飛行経路の評価値の変化を検証した.また,飛行地点群割当てに関して,提案手法と既存クラスタリング手法による性能を比較した.飛行開始地点の位置によって,提案手法と既存クラスタリング手法で得られる飛行経路の評価に差が現れ,提案手法の有効性が顕著になる開始地点位置設定を確認した. (2)に関して,本研究開始後,飛行経路のインポート・複数ドローン同時飛行制御および飛行中の状態モニタリングが可能な市販ソフトウェアを導入した.本研究は複数ドローンを使用するため,本ソフトがサポートする比較的安価なドローン3機を購入し実験を開始した.このドローンに対するソフトウェアのバグ,度重なる仕様変更により,本ソフトの動作確認にかなりの時間を費やした.結果として,購入したドローンは2機までしか同時飛行制御させられないことが判明した.サードパーティ製ソフトウェアの更新が追いつかないドローン業界の現状が垣間見える.また,ドローンの飛行実験のために,国土交通省大阪航空局へ申請書を提出し,飛行許可・承認を得た.さらに(1)の結果をもとに,屋外の飛行地点群(40地点)の位置情報(緯度・経度) に対して,衝突回避を考慮した提案手法を適用してドローン2機の飛行経路を生成した.得られた経路に基づいて2機のドローンを用いた飛行実験を行った.同ソフトで,飛行状態モニタリング・ドローン接近時のアラーム発報を確認した.飛行地点上空において待機時間が設定されており,その時間が無視できない程度であることがわかった.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究実績・進捗状況を考慮して変更する内容は以下2点である.使用しているドローン制御ソフトウェアで複数同時飛行が確認されている産業用ドローンを購入し実験を行う.先に購入したドローンよりも高額なため,ドローン台数が当初予定よりも減ることになるが,本研究の目的を達成することは可能であると考えている.飛行地点上空における待機時間は考慮していなかった事案であり,これを設定に含めることを可能とする飛行計画問題にする.また,飛行計画時の衝突判定に関する計算方法は確定しているが,ドローンの周囲に設ける安全範囲は適用する飛行計画問題およびドローンの位置精度に依存する.飛行実験を予定している問題において具体的な数値を設定し,安全範囲を変更した場合に飛行経路に与える影響を考察していく. 今後の計画の詳細を以下に示す.ここで,R4-1は令和4年前期,R4-2は令和4年後期実施を表す. [I] TSPベンチマーク問題での経路計画{評価指標の検討(R4-1)(R5-1), 多目的進化計算の性能比較(R4-1)(R4-2)(R5-1), 研究分担者と協議 (R4-1)(R4-2)(R5-1)} [II] 人工芝グラウンド飛行経路計画{飛行地点群の測定(追加)・設定(R4-1), TSPソルバー・多目的進化計算の適用(R4-1)(R4-2)(R5-1)(R5-2),研究分担者と協議(R4-1)(R4-2)(R5-1)(R5-2)} [III] 自動飛行実験{実機ドローン購入(R4-1), 複数ドローンによる自動飛行システム構築(R4-2), 複数ドローンによる自動飛行の検証(R4-1)(R4-2)(R5-1)(R5-2)}
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Causes of Carryover |
進捗状況でも述べたように,ドローン制御ソフトウェアを導入し,本ソフトがサポートする比較的安価なドローン3機を購入し実験を開始した.このドローンに対するソフトウェアのバグ,度重なる仕様変更により,本ソフトの動作確認にかなりの時間を費やした.結果として,購入したドローンは2機までしか同時飛行制御させられないことが判明した.複数ドローンの同時飛行の確認ができるまでドローン複数機購入を控えていたことが次年度使用額が生じた一因である.今後の研究推進方策でも述べたように,使用するドローン制御ソフトウェア製作会社側で複数同時飛行が確実に確認されている産業用ドローンを次年度購入し実験を行う予定である.また,研究分担者との打合せのために旅費を計上していたが,新型コロナウィルス感染防止のために対面での打合せを延期し,オンラインでの打合せを行ったことも一因である.
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