2021 Fiscal Year Research-status Report
密接密集の即時警告と予測回避を実現する感染症拡大防止の為の動的近傍ネットワーク
Project/Area Number |
21K12149
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
荻野 正 明星大学, 情報学部, 教授 (70608398)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 近傍ネットワーク / 三密回避 / ソーシャルディスタンス / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス等の感染症拡大防止のために、人々の滞留による密接や密集を避けて行動するという新しい行動様式が始まった。この新しい行動様式のもとで人々が安心して生活を続けられるように、人々の行動をサポートする技術が切望される。本研究では、①密接・密集をリアルタイムに検出し、その時点で近傍にいるユーザに警告する、②密接・密接の発生を事前に予測し、回避する行動をユーザに提案する、という2つの目的を実現できる新しいネットワークシステムを創出する。 初年度は、まず最初に、近傍ネットワークのコンセプトを検討し、システム全体(Sustainable system based on HarmONy between humAn and informatioN technology 、SHONAN)と近傍ネットワーク(Narrow Area coMmunIcation system, NAMIの全体アーキテクチャを提案した。 提案したアーキテクチャに基づき、近傍ネットワークシステムのプロトタイプを開発した。また、具体的なアプリケーションとして、感染症回避のためのBLEを用いた検出アプリケーションを開発した。開発アプリケーションについては、研究室内にての動作確認を行い、設計通りの動作を確認した。これにより、密接・密集のリアルタイム検出と警告が可能となった。 研究成果を2件国際学会にて発表した。また、開発したアプリケーションはオープンソースとして公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標として、密接・密集のリアルタイム検出と警告アプリケーションの開発を目標としていたが、当初目標としていたアプリケーションを開発し、オープンソースとしての公開までの進捗があったため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目には、計画通り密接・密集状態を収集し、予測を行う。収集予測は、通常のクラウドネットワークにおいてビッグデータの収集解析を行う。そのため、情報を検出する動的近傍ネットワークと、情報を収集解析するクラウドネットワークの融合を実現する必要がある。また、No-IDメッセージとして、ファクト(事実)のみを収集し、解析する方式を実現する。なお、予測を行うためにはデータの収集が必要であるが、検証可能な範囲とするために、大学キャンパス内でのデータ収集とする予定である。
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Causes of Carryover |
2回の国際学会につき、現地への出張を計画していたが、コロナ感染症やウクライナ情勢のためにいずれもオンラインに変更となったため、交通費(飛行機代他)、宿泊費が不要となった。次年度の出張に使用する計画とする。
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Research Products
(2 results)