2023 Fiscal Year Research-status Report
Interview research on sexuality of the youth---from the viewpoints of human rights and gender euality
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21K12511
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
平山 満紀 明治大学, 文学部, 専任教授 (50286192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
パッハー アリス 明治大学, 文学部, 助教 (10899264)
木村 絵里子 日本女子大学, 人間社会学部, 助教 (60710407)
高橋 幸 石巻専修大学, 人間学部, 准教授 (90865180)
田村 公江 龍谷大学, 社会学部, 教授 (60309119)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 人権意識 / ジェンダー平等意識 / ルッキズム / 性教育の不足 / 若者の多極化 / オンラインでの性的自足 / 性の多様性の認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、大学生へのインタビューの最終年度として、前年度までのインタビューのインフォーマントの、属性上の偏りを調整するため、男性、理系、いわゆるオタクなど、前年度までは集めにくかったインフォーマントの募集に努めて、インタビューを実施した。 インタビュー結果の分析方法を、多面的に検討した。質的分析用ソフトである、MAXQDAを科研費で購入するかどうかを判断するために、メンバー全員でMAXQDAの研修会を受講し、試用をして検討した。その結果、MAXQDAは英語圏で開発されたため、日本語の分析には使えない機能が多く、高価なわりに不便であるなどの欠点を指摘するメンバーが多く、導入はしないことにした。それに代え、フリーソフトであるKHコーダーを使用することにし、メンバー全員で習得した。 インタビュー結果の分析を、セクシュアリティに関する世界最大の学会である、WASのトルコでの大会に、メンバーの一人が代表で行き、報告してきた。その結果をメンバーたちで共有した。またその学会報告をもとに、論文を執筆し刊行した。 他の1人のメンバーは、ウィーンのジグムントフロイト大学で1学期間複数の科目を教えたが、授業内で本研究の結果を伝え、学生たちと議論した。他のメンバーたちも、それぞれの教える日本の大学の授業で、結果を伝え、学生たちと議論した。 次年度に開始する、非大学生のインタビューの準備として、先行研究の藩集と調査をおこなった。以上のような研究実績を、定期的な研究会や常時のメール連絡などを通じて、充実した形で上げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、2023年度には大学生のインタビューを終え、その結果を分析して、全員で国際学会で発表をする計画だったが、現実には国際学会で発表したのは1名のみだった。全員で国内での学会発表をすることを2024年度に予定しているので、若干遅れているといえる。これは、1年目と2年目に、インタビューの文字起こしという非常に時間のかかる作業を、業者に頼むには予算が足りなかったため、研究分担者みずからが手で行わなければならなかったことが一つの原因だった。また2023年度に、妊娠出産、家族の看護などのライフイベントを経験したメンバーがいたことも、調査や分析に遅れが生じた原因となった。 2023年度には、質的データ分析用ソフトMAXQDAの購入を見送ったことから、資金に余裕ができ、業者に文字起こしを依頼できるようになり、研究が進み、研究の遅れは縮小したと言える。またライフイベントなどを経たメンバーらもおおむね研究に復帰したので、2024年度には後れを挽回できる見込みがある。
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Strategy for Future Research Activity |
大学生へのインタビューの結果の分析については、2024年に全員で学会でセッションを設けて発表をおこない、論文化し、2024年度~2025年度にかけて書籍化をおこなう予定。その一方、非大学生へのインタビューを2024年秋以降に実施し、大学生以上に多様性が大きいと思われる、非大学生のセクシュアリティの実態を調べる。2025年度は、本研究の最終年度であるので、非大学生のインタビューの実施と、その結果分析に邁進し、学会発表と論文化につとめる。
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Causes of Carryover |
2023年度には、国際学会に参加して研究報告を行う予定で予算計上していたが、メンバーの一人が妊娠出産、他の一人が親と配偶者の看病、他の一人が子どもの病気のため、報告の準備ができず、国際学会への参加は延期した。この3人にかかる物品費、人件費・謝金、その他も使用を延期した。
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Research Products
(5 results)