2021 Fiscal Year Research-status Report
藁材を用いた建築意匠・構法の応用可能性とその実践的手法に関する研究
Project/Area Number |
21K12567
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
芦澤 竜一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (90748633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川井 操 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (10721962)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 茅葺 / ヨシ / ストローベイル / 稲藁 / 伝統構法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、次のような問いを掲げる。①藁材料についての壁材としてのストローベイル以外の可能性はあるのか。例えば屋根葺材、断熱材、家具、日用品など。②環境性能として数値的な根拠はどのようなものか、③既存に流通する工業・石油化学建材との比較から検証し、人体や生物への影響、地球環境へのエネルギー負荷軽減は高いのか。④作業性や流通など既存の建設システムにどのように介入できるのか。 本研究は、年間に一定量を採取することが可能なサスティナブルな藁材に着目して、国内外の地域特性を体系的に明らかにしながら、さらに、その構法や性能を検証し、改良を加えて、応用可能性を試みることを目的とする。 その上で今年度は、茅葺構法に関する現地調査、資料収集、モデル実験を行なった。 現地調査では、茅葺構法について、北海道アイヌのチセに用いられた笹葺きや福島県南会津郡大内宿、茨城県石岡市、山陰地方の茅葺民家の視察を行なった。 モデル実験では、ストローベイルを用いたタイニーハウスの設計・施工、藁葺き構法を用いた納屋改修、滋賀県沖島の流木を使ったレシプロカル構法の休憩所では、ヨシ・稲・笹などといった周辺地域で採取できる材料を使った茅葺をおこなった。 インドビハール州ブッダガヤでのカディ工房は建設に向けて、来年度以降の着工を目指して準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、海外の現地調査を行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍で困難が予想されるが、今後も海外での現地調査やモデル実験を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により海外渡航ができず、当初予定した金額より差額が生じた。
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