2021 Fiscal Year Research-status Report
オープンデータのライフサイクル全体を視野に入れたデータ設計・評価手法の検討と確立
Project/Area Number |
21K12598
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Research Institution | Kaishi Professional University |
Principal Investigator |
田代 秀一 開志専門職大学, 情報学部, 教授 (90357426)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オープンデータ / ものつくり / ビジネスマッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当初、飲食店や宿泊等新潟地区の観光関係等の事業者を例として取り上げ、それらに関する情報のデータ化を試行することで、オープンデータの発生、加工、利用のライフサイクルの各段階の関係者との対話と通じた要求、コスト/メリット分析などを行うことを計画していた。しかし、2021年度も新型コロナウイルスの影響は大きく、業績悪化やコロナ対応への忙殺等から観光関係事業者や公的機関からの協力を得ることが困難であった。そこで、対象を燕三条地区に約3,000社ある「ものつくり」企業へ切り替えることとした。同地区はものつくりに関して様々な特徴をもった企業が集積している。一方、ものつくりを依頼する側からは、依頼先候補があまりにも多様であることから、その中から最適な依頼先を発見することが困難であるという状況があった。そこで、これらの多様な企業の特徴、得意な点その他の情報をオープンデータとすることを目標とすることとし、同地区のとりまとめ的役割を果たしている企業と共同研究の協定を結ぶに至った。 同地区にある企業について豊かな情報を把握している同社へヒアリングを行い、ものつくりを頼む側はどのような情報を欲しがるのか、ものつくりの特徴を表現するデータにどのような項目が必要であるかについての、初期的な情報を得、データ構造の骨組みの案を作成した。今後、この骨組みを元に、同地区のものつくり会社へヒアリングを広げ、協力者を広げ、データの試作、評価等を展開してゆく計画である。 また、同地区の産業育成に係る公的期間の協力を得、2022年秋に開催されるイベントへの出展の許可を得ることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初対象として想定していた観光関係の事業者の多くがコロナ禍による深刻な業績悪化に陥り、関連する公的機関もその対応に忙殺されていたことから、対象の分野を観光から「ものつくり」へ切り替えることとした。そのための新たな協力関係の樹立等に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
燕三条地区の取りまとめ役として実績のある企業と共同研究協定(資金の授受を伴わない)を締結することができ、また、同地区でイベントなどを実施している公的組織とも連携することができ、出展許可を得ることもできた。今後これらの機関からの協力を得つつデータ収集やイベント実施について計画を進めてゆく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、想定する対象分野を観光からものつくりへ切り替えることに伴い、データ提供などを依頼する協力先との関係構築が遅れた。そのため、ヒアリング、データ分析、イベント実施等に予定していた費用を次年度以降に集中して使用することとした。
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