2022 Fiscal Year Research-status Report
Decolonizing Museum: A Critical Analysis of Dialogic Communication in the US Ethnological Museums
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21K13148
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
小森 真樹 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (70808873)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ミュージアム(美術館・博物館) / 記念碑 / パブリック・ヒストリー / 植民地主義 / コミュニケーション / 先住民 / 万国博覧会 |
Outline of Annual Research Achievements |
博物館とはいかにすれば健全な対話の場として機能するのか。本研究は、アメリカ合衆国の民族学博物館における「脱植民地化運動」を事例に、文化人類学・歴史学・博物館研究を横断することでこの問いに答える。植民地主義に由来する博物館やコレクションを「人種」の観点から再編成することを目指すこの運動に関する言説を対象として、「対話」の構造に着目して博物館のコミュニケーションがいかに成立するのかを考察する。従来の博物館の対話分析は文化人類学理論の影響下、少数派の意見を救い、異なる意見の対話を設計する方法に重点をおいて展開してきた。博物館研究も概ねそれらを肯定的に評価してきたが、本研究ではこうした対話法自体の批判的再考を試みる。 本年度も引き続き、各国のコロナ対応状況を計りつつ計画の調整をしながら研究を進めた。実地調査は日本国内に絞り、北海道白老のウポポイ(民族共生象徴空間)や阿寒アイヌコタンで実施した。他方で、継続的に進めてきた、語り・対話において博物館や記念碑が果たす役割に関する調査結果についても整理・考察し、それらを論文等の形で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の研究では、パンデミック下での渡航制限などの困難も生じたが、遂行計画を調整し、研究内容を軌道修正したことで成果を上げることができた。以上の理由から、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、引き続き各国のコロナ対応状況を検討しながら柔軟な計画で研究を進めていく予定である。状況が許せば海外渡航を含めた現地での文献収集及びフィールドワークを計画する。 研究結果は、引き続き、学会報告・論文・書籍等の形で発表していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた海外での実地調査を延期し、また、購入した資料が予定より安価だったため、次年度使用額が生じた。次年度に成果を取りまとめるための資料費や再調査の旅費として使用する計画である。
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Remarks |
以下の解説記事も本課題に関連する成果である: 「ブラック・アートはなぜ形容詞つきなのか? 展覧会とミュージアムの歴史からたどる」『BT美術手帖』(特集「ブラック・アート」)2023年3月、美術出版社、108-9。
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Research Products
(4 results)