2023 Fiscal Year Research-status Report
反共有地の悲劇を回避する資源共有制度の動学的マクロ経済分析
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21K13306
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
天龍 洋平 新潟県立大学, 国際経済学部, 准教授 (00727042)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 内生成長モデル / R&D / 協力ゲーム / 微分ゲーム理論 / 非協力ゲーム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、協力微分ゲームのR&D内生成長モデルを構築し、特許(技術)などのセルフガバナンスを利害関係者が行うような均衡が生じうるかを分析することが 大きな目標である。昨年度と同様に今年度も協力ゲーム理論の文献調査およびモデルを扱えるようにするための準備を目標の一つとした。また、並行してR&Dに関する内生成長モデルの研究論文と共有地問題に関する非協力ゲームの改訂作業を行うこともも目標とした。
昨年度に引き続き共有地問題の非協力ゲームに関する研究論文を改訂作業を行い国際的学術誌への投稿をおこなった。その投稿結果に基づきさらに改訂作業に取り組んだ。改訂作業に時間を要したため当初の一つ目の目標である文献調査と協力ゲームのモデル設計が十分にできたとは言い難い。協力ゲーム理論を用いたモデルの設計という点では当初の計画からは遅れているといえる。また、R&Dに関する内生成長モデルの論文改訂は十分に行えなかった。この点は次年度への課題としたい。ただし、文献調査を行う過程で、当初の予定にはなかったプールに関する理論的モデル構築の可能性を検討することができ、基礎的な理論モデルが構築ができつつある。この点は本研究の目的と合致しているといえるため次年度も継続して行なっていきたい。本年度は論文や研究発表という目に見えた形での成果はできなかったが、年度末にかけて改訂作業が終了したり、新しい理論研究ができつつあるので、次年度には確実に論文と研究発表が行えるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文の改訂作業に時間がかかったために当初の研究計画を十分に進めることができていないため上記の進歩状況とした。
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Strategy for Future Research Activity |
改訂した論文は国際的学術誌へ投稿中である。また、改訂作業を必要としている論文の改訂作業、そして現在進めている理論モデルの構築を論文の形にまとめるとともに研究会などでの発表を行うことを予定している。その他、当初の計画に記載した理論モデルの構築ができることを目指さす。
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Causes of Carryover |
改訂作業を行っていた論文の英文校正費や投稿費用として予算を残していたが、予算執行期限までに改訂作業を終えることができなかったため、そのまま次年度に繰り越すことにした。全体の使用金額としては当初の予算計画通りで、次年度に繰り越す金額は昨年度から繰り越す金額とほぼ同額である。
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