2021 Fiscal Year Research-status Report
Expansion of Preparation Behavior Database in the Human's Torso for Speeding up Motion Generation of Humanoid Robots
Project/Area Number |
21K13487
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
築地原 里樹 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (00835548)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 家事動作計測 / ヒューマノイドロボット / モーションキャプチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒューマノイドロボットの全身動作生成にかかる計算時間短縮に向けて,本研究では人間の生活空間における物運び動作を解析することで,ロボットの動作計画に必要な人間姿勢のキーポイントを抽出する.人間の到達動作中における手や足などの直接到達に関わる部位のみではなく,肘や胴体・股などの家事タスクにおける準備姿勢を解析することにより,ヒューマノイドロボットにおけるタスク時間の短縮や安定性の高い動作を獲得する.人体計測とロボット制御に着手し,生活環境におけるロボット動作の獲得を達成するよう努めた.令和3年度は以下の内容について研究した. (1)家事動作における肘や胴体・股など到達に直接寄与しない部位の解析:家庭環境内を想定し,床の物体の荷上げや棚内の物体操作における動作を解析した.購入したモーションキャプチャシステムを構築し,動作中の全身姿勢を計測した.カメラ台数の制限により,人間の全身全ての部位を全方向途切れなく計測することは難しいが,タスクにおける動作方向の特徴を捉え画角を限定することで十分計測することが可能となった.一部の被験者において,ヒューマノイドロボットへ適用するべき特徴的な動作として高速に家事をする際に,股を開き積極的に足裏でバランスを崩せるよう姿勢を取ることで,動的な動作をすることが確認できた.また,操作対象物の重量が増えるほど物体を掴む時刻よりも早くから胴体を引いて構える姿勢を確認できた. (2)持ち運びのためのヒューマノイドロボットの重量物の3点保持:バックヤードなどにおける人間の動作に基づき,ヒューマノイドロボットの腕による保持方法を検討した.関節トルク制限が限定されるヒューマノイドロボットに対し,バックヤードにおける重い段ボールを運ぶ姿勢に両腕と胸の3点を採用することで,両腕にかかる負荷を減少することが実験的に確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により両方のプロジェクトに影響があった.人間の動作計測において想定していた肘や胴体・股の特徴を確認できたが,多くの被験者に実験に参加して頂くことが難しく,確認できた特徴の汎用性は十分ではない.また,県外への移動の自粛要請が強く,学外にあったロボット実機への取り組みの機会が少なくなったため,実装が遅れてしまった.
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Strategy for Future Research Activity |
動的な家事動作についての観測が確認できたため,引き続き被験者実験を増やし,今後は家事における丁寧さの解析も進める.また,実機を使った3点保持の実験を進め,重量物体を運搬するための全身姿勢を最適化する.
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Causes of Carryover |
半導体不足により,前年度までの納品が不可能となったため次年度使用とし,物品費として使用する計画である.
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