2021 Fiscal Year Research-status Report
大学事務職員は「高度」な業務をどのように遂行しているのか?
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21K13598
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 弘志 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 学術研究員 (70896448)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大学職員 / 職務遂行 / 能力 / ケース / インタビュー調査 / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、特に大学事務職員が業務遂行上で各種能力(知識・スキル)をどのように使用しているかに着目し、インタビュー調査と質問紙調査を通じて、大学事務職員が「高度」な業務をどのように遂行しているのかを明らかにすることを目的としている。初年度は、主に以下の2種類の作業・研究を行なった。 第一に、インタビュー調査および質問紙調査の準備である。具体的には、4月から8月にインタビューに使用するケースの作成とアンケート調査の調査票項目案の検討を、専門家からの助言を踏まえて実施した。9月から12月にはインタビュー調査の研究倫理審査への申請を実施し、その後、対象者(12名)への協力依頼を行い、研究協力への了承を得た。そして、1月から3月には、次年度に予定している本インタビュー調査に先立ちプレインタビュー調査(2名)を実施した。これは、当初計画に含まれる研究活動であり、ほぼ当初計画通りのスケジュールで実施することができた。 第二に、テーマに関連する調査データの提供を受け、その分析・考察を行い、学会発表や査読論文の執筆・投稿を行った。具体的には、(1)大学事務職員も含まれるホワイトカラー労働者の学習と業務を通じた成長、職務遂行能力、業務成果などの関係にかかるデータの二次分析・学会発表・査読論文の執筆・投稿、(2)大学事務職員のキャリア、経験からの学びや職務行動、業務成果などの関係に係るデータの分析・学会発表、などを行った。これは、当初計画を超えた研究活動であり、これを通じて、事前に想定していた以上の成果を初年時に残すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に掲げた内容をほぼ実施できたため。併せて、テーマに関連する調査データの提供を受け、査読論文の執筆(掲載済)や学会での発表も行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年1月に実施したプレインタビュー調査によって、インタビュー調査に使用するケースや質問内容に大きな問題がないことが確認された。 よって今年度は、当初計画のとおり、プレインタビュー調査をふまえた本インタビュー調査を実施する。その後、録音データの逐語録作成・確認を経て、インタビュー調査の分析を行う。
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Causes of Carryover |
多くの学会がオンライン開催となり、国内旅費として計上していた予算が未支出となったため。残額は、2023年度に実施予定であるアンケート調査の充実のために使用する。
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