2021 Fiscal Year Research-status Report
問題変形作問における思考プロセスの解明と問題変形作問学習支援システムの開発
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21K13644
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福井 昌則 徳島大学, 高等教育研究センター, 准教授 (10599765)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 創造性 / 問題変形作問 / コンピュータショナルシンキング / 探究学習 / 自己効力感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,問題変形作問に着目した創造性育成手法に関して検討し,創造性育成を支援する学習システムを開発することである. 本研究の最初の段階として,問題変形作問と創造性の関連性について検討を行った.その結果,特定の問題変形を行う学生とそうでない学生の間に創造性の得点に差が見られた.(例えば隠れたパラメータを発見しているか否かなど) その結果から,問題変形において自身が気づいていないような変形箇所を見つけるような支援をすることが,創造性の基礎的な部分を育成することに寄与する可能性が示唆された.問題変形作問によって育成される創造性は,問題の構造を理解するというものであるが,その力を育成することで,汎用的な問題構造把握能力を高めることができる可能性も示唆された. 現在,システム開発の前段において,「情報過不足問題」に着目し,その問題に対する解の多様性と創造性の関連性について検討する準備を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の中で,学内に学生が立ち入れない状況が長く続いたため,学生対象の実験が遅れていたが,制限解除後に着実に進め,実験数は確保された.またさらに情報過不足問題についても取り組んでおり,当初申請していた内容よりより深く検討できている.そのことからおおむね順調に進展していると想定される.
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Strategy for Future Research Activity |
得られた結果を現在まとめており,それらについては国際学会で発表もしくは英文誌に投稿予定である. また,問題変形作問とともに情報過不足問題を題材とする創造性テストに関する研究も並行で進めており,その結果を踏まえ,システム開発に必要な要素を抽出し,実装に向けた設計を行なっていく予定である.
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Causes of Carryover |
2021年度はコロナ禍において国際学会発表ができなかったが,2022年度に国際会議参加が可能となる予定であるため,その渡航費として充当する予定である.
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Research Products
(3 results)