2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a traffic accident risk assessment method based on Link & Place theory
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21K14269
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
兵頭 知 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (90778341)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Link & Place / 交通安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,ベイジアンネットワークを用いて,①交通流状態(歩行者流状態,自動車交通状況,交通規制),②道路構造の断面構成(車道幅員,歩道幅員,歩車道区分),③沿道状況や道路網状の位置づけなどの諸条件により変化する街路状態別の交通事故リスク推計モデルを構築した.その結果,事故類型に関わらず共通して影響する要因と類型別に影響が異なる要因を明らかにした.具体的には,「無信号交差点密度」は全ての事故類型で正の影響を与えるものの,エリア特有の歩行者活動状況を代替する「沿道特性」因子の影響は異なることなどを示した.未だ推定精度については,課題が残るものの,上記に列挙した因果関係を捉えるモデルを構築できた.また,構築したリンクベースの街路分類別事故リスクモデルと既存の交通シミュレーションを組み合わせることで,道路ネットワーク(約10 km 四方)における街路分類の組み合わせの改変に対応可能な事故リスク評価シミュレーションの開発を行うための分析フレームについても一部構築した.具体的には,交通シミュレーションVISSIMと街路状態別の交通事故リスク推計モデルとを組みわせる分析フレームの一部を構築した.さらに,海外都市(イギリス,オーストラリア,メキシコ,ニュージーランド)におけるリンクアンドプレイス理論の実施状況を整理して,その傾向についてもまとめた.その結果,各都市共通する項目や相違する項目についても整理することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に実施予定の研究推進に必要となる以下に示す研究課題を推進した. (1)海外の文献レビューを進め,Link & Place概念に基づく街路分類基準を網羅的に整理した. (2)街路分類の関連項目(案):①交通流状態(歩行者流状態,自動車交通状況,交通規制),②道路構造の断面構成(車道幅員,歩道幅員,歩車道区分),③沿道状況や道路網状の位置づけなどの諸条件により変化する街路状態別の交通事故リスク推計モデルを構築した. (3)構築したリンクベースの街路分類別事故リスクモデルと既存の交通シミュレーションVISSIMを組み合わせることで,街路分類の組み合わせの改変に対応可能な事故リスク評価シミュレーションの開発を行う分析フレームの一部を開発した.
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度には,昨年度までの研究成果を活用することにより,街路分類別事故リスクモデルと既存の交通シミュレーション(VISSIM)を組み合わせることで,街路分類の組み合わせの改変に対応可能な事故リスク評価シミュレーションの開発を行う.具体的には,道路ネットワーク(約10 km 四方)を対象として,①交通流状態(歩行者流状態,自動車交通状況,交通規制),②道路構造の断面構成(車道幅員,歩道幅員,歩車道区分),③沿道状況や道路網状の位置づけなどの諸条件の改変に対応可能な事故リスク評価シミュレーションの開発を目指す.さらに,街路空間におけるLink 機能および Place機能について,歩行者がどのように認識・評価しているかを把握するためのアンケート意識調査を実施する.
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Causes of Carryover |
当初予定していた調査費用がオンラインになり,当初見込んでいた旅費が発生しなかったこと,推定するモデルの精度を向上させるために必要な解析ソフトや観測データの追加購入等により,差額が生じたためである.これら次年度使用額については,成果発表を実施するための旅費・学会参加費として活用したい.
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