2022 Fiscal Year Research-status Report
道路外を通行して避難すべきかの判断を補助するスマートウォッチによる情報提供手法
Project/Area Number |
21K14392
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
北村 尊義 香川大学, 創造工学部, 准教授 (20757637)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 旅行者の避難誘導支援 / 狭小ディスプレイ上での情報提示 / スマートウォッチ / 津波 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,当初の予定通りヘッドマウントディスプレイを用いたVR空間内での提案手法の評価を実施し,「道路外を通行して避難すべきかの判断を補助するスマートウォッチによる情報提供手法の提案」と題して学会発表[1]を実施し,成果を社会に発信するとともに議論を展開した.また,本成果は2022年12月に査読付き国際会議に論文を投稿し,2023年7月に発表予定である.また,本研究の実施による副次効果として「自動再生型のトイレ用擬音装置への「わずらわしさ」を軽減するためのシステムデザインの検討」や「病院スタッフによる患者の立ち入りできるスペースへの印象調査とそれをうけたホスピタルアートの提案」,「他者を応援したい気持ちをタスク管理に転用するシステム「届活」の提案とそのターゲット調査」,「オフィスでの作業浸漬時間提示システム利用者に話しかけようと思えるタイミングについての調査」,「アバターを用いたゴーストエンジニアリングによるオフィス内での肌の潤い向上・保持支援システムの検討」,「メッセージアプリの吹き出しに触れ合うコミュニケーションデザインの検討」など,ユーザーエクスペリエンスデザインに軸足を置きつつも実に広い領域の研究シーズが生まれている.
[1]間瀨朱璃, 北村尊義:道路外を通行して避難すべきかの判断を補助するスマートウォッチによる情報提供手法の提案,ヒューマンインタフェースシンポジウム2022, 3T-P14, pp.644-649(2022/09).
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた形成評価のためのデザイン要件の抽出実験についてはコロナ禍の状況で実験協力者を集めにくい事情があった.しかし,統計分析ができる範囲での実験の実施にはこぎつけており,一定の成果といえる知見が得られたため,令和4年度の目標である実験と分析に並行して学会発表や研究会で議論を深めることが達成できている状態である.そのため,(2)おおむね順調に進展しているという結論に至った.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,計画どおり,「風景から得られる視覚情報スマートウォッチによる画面情報・振動情報から道路外箇所で通行可能である (or 可能でない ) と思われる箇所での通行可否情報の提示要件」として得られた情報を議論し,総括する予定である.そのために,7月に開催される国際会議にて発表・議論し,研究推進のための検討材料を得る予定である.
|
Causes of Carryover |
「次年度使用額(B-A)」欄が「0」より大きく,当該助成金が生じた状況として,予定していた実験の推敲にあたっての人件費が不要となったことが挙げられる.ただし,次年度(2023年度)において論文が採択された国際会議に出席するにあたり,想定以上の旅費の発生が想定されるために当該助成金をこれに充てる予定である.
|