2022 Fiscal Year Research-status Report
子宮頸癌のMR-only simulationを目指した合成CTの新規開発
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21K15822
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
黒川 茉梨絵 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00894990)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | MR-only simulation / 蠕動抑制 / 婦人科腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はMR単独放射線治療計画(MR-only simulation)に対応可能なMRI画像誘導即時適応放射線治療装置が稼働し、臨床では多数の疾患の治療に当たってきた。婦人科腫瘍においても子宮頸がんではないが子宮癌術後再発症例の再発部位へ照射を行い、良好な治療結果が得られていた。 女性骨盤に対するMRonly simulationの臨床導入を目指して本研究を行う予定ではあったがコロナ禍の影響もあり、本年度で患者集積が思うようにいかず、画像収集ができなかった。 実際のMRI画像誘導即時適応放射線治療の場面では、呼吸性変動や消化管の蠕動により画像のノイズが出現し評価がしづらい場面や時間がかかるケースがあった。婦人科腫瘍においても、子宮体部の動きや消化管の蠕動の影響は受けると考えられる。MRonly simulationを行うにあたりその点を解消する必要があると考え、その呼吸性変動や蠕動の影響を受ける膵癌を対象に撮像法工夫し、蠕動抑制のためにブチルスコポラミンを使用して治療を行い論文作成を目指す予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当院での婦人科腫瘍に対して患者集積を行う予定であったが、検査室の都合もあり研究目的のMRCATの撮影枠を診療時間内に押さえることが難しく、婦人科の症例で時間外に対応をお願いする事も難しかったため、その辺の調整が必要であることが判明した。コロナ禍の影響もあり、患者集積も難しく遅れてしまう状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
婦人科腫瘍の症例を集めるには検査室との調整に時間がかかることが判明している。また担当研究者が勤務先を変更し特任研究員の身分となったため、常時症例集積を行うことが難しくなってしまった。 MRリニアックによる治療を経験していくなかで、呼吸性変動や蠕動などによる画像ノイズを計画時にも考慮する必要があると考えた。婦人科腫瘍と同じように、呼吸性変動や蠕動などを考慮する必要がある上腹部腫瘍の膵癌について、治療を実施した症例を集めて画像撮影の工夫や蠕動を抑える薬剤の使用が治療計画に及ぼす影響を検討しその点に関して論文化することで、今後のMR Only simulationの足掛かりになると考えた。
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Causes of Carryover |
次年度については前年度で学会発表した内容を文書化しようと考えており、それに際して必要な論文構成や文献を購入するための費用として計上する。また追加で必要な実験が認められた際にファントムなどを購入できるように予算を計上する。学会参加についても現地参加が増えてきておりそのための旅費としても使用したいと考える。
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