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2021 Fiscal Year Research-status Report

真皮の硬さに起因する表皮幹細胞老化機構の解明

Research Project

Project/Area Number 21K16209
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

一條 遼  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (50804382)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2023-03-31
Keywords老化 / 表皮幹細胞
Outline of Annual Research Achievements

皮膚は表皮、真皮、皮下組織から構成される組織である。表皮は角質層、顆粒層、有棘層、基底層からなり、基底層に存在する基底細胞が表皮幹細胞である。マウス真皮は老化によって硬化する。よって、マウスから単離したケラチノサイトを基質の硬さを変えて培養することを行った。まず硬い基質と柔らかい基質を作製した。これらは原子間力顕微鏡を用いて硬さを測定し、若齢、高齢マウス皮膚真皮の硬さと同程度のものを作製した。硬い基質、柔らかい基質の上にケラチノサイトを培養したところ、柔らかい基質の上で培養したケラチノサイトと比較し、硬い基質の上で培養したケラチノサイトではコラーゲン17の発現が減少し、文化マーカーであるケラチン10を発現した細胞の割合が増加していた。次に硬さを検知する分子であるPiezo1を表皮特異的にノックアウトしたマウスからケラチノサイトを単離し、培養した。Piezo1をノックアウトしたケラチノサイトを硬い基質の上で培養したところ、コントロールと比較し、コラーゲン17の発現は上昇し、ケラチン10陽性細胞の割合が減少していた。次に、in vivoモデルで本実験を検証した。Keratin14creERT/Piezo1 floxマウスを用意し、8週齢の時点でタモキシフェンを投与した。24カ月齢で表皮基底細胞の表現型を観察した。その結果、コントロールと比較し、Piezo1をノックアウトしたマウス表皮基底細胞ではコラーゲン17の発現が上昇し、ケラチン10陽性細胞の割合が減少していた。さらに、老化すると表皮基底細胞の基底膜に対する分裂方向は垂直な分裂の割合が増加するが、Piezo1をノックアウトした表皮基底細胞ではそれが抑制されていた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

老化マウスが使用できる月齢に達し、解析は順調に進んでいる。現在は論文を投稿中である。

Strategy for Future Research Activity

論文のリバイスを行う。
若齢、高齢マウス皮膚真皮のsingle cell RNA sequenceの結果があるので、それをより詳細に解析する。

Causes of Carryover

論文を投稿してからレビュワーがリバイスを返信する期間が非常に長くその間は、研究費の使用を控えていたため。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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