2022 Fiscal Year Research-status Report
Blood-derived ctDNA biomarker profiling in patients with curative surgical resection for Stage IV colorectal cancer
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21K16416
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡村 亮輔 京都大学, 医学研究科, 助教 (20883284)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 転移を有する大腸癌 / 個別化癌治療戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、患者血液由来ctDNA(血中循環腫瘍DNA)の解析を用いて大腸癌Stage-IV根治度B切除症例に対する、ctDNAを用いたMolecular profilingを用いた個別化癌戦略の有用性を探索する事である。 昨年度おこなった”進行直腸癌症例を対象とした癌腫瘍組織のMolecular profiling”の検討に続き、今年度は大腸癌患者の血液循環腫瘍細胞(CTC)を用いたスフェロイド培養モデルの樹立に関する研究をおこなっている。我々はヒト細胞の電気極性を用いて患者血液中からCTCを採取する方法を用いて、消化器癌患者からどの程度CTCを分離することができるのかを検証し、採取したCTCが原発巣からと同じ手法でスフェロイド培養ができるかを現在おこなっている。この検討は、本研究の対象であるStageIV根治度B症例と同じであり、スフェロイド培養により得られた腫瘍細胞からのDNAと実際の血液サンプルから得られた血中循環腫瘍DNAとを比較することで相違を検討することが出来ると考える。 また、今年度は”肝転移を伴うStageIV大腸癌症例におけるosteoprotegerinの役割”の検討も進め、StageIV大腸癌においてosteoprotegerinの欠損が腫瘍関連マクロファージの活性化を介して肝転移を促進している可能性を示唆するデータを得た。現在論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでコロナ禍による研究進行状況の遅滞があったが、人的・時間的な問題が解決されつつあり、少しずつ研究が進み始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
先述した”大腸癌患者の血液循環腫瘍細胞(CTC)を用いたスフェロイド培養モデルの樹立に関する研究”でStageIV大腸癌患者の血液サンプルの前向き採取を開始しており、ctDNAの解析をおこなう予定。
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Causes of Carryover |
学会参加費、旅費、またプロジェクトミーティング費用を計上していたが、当該年度はまだコロナの影響で直接参加・集会ができなかった。また、血漿循環腫瘍DNAの採取に至っておらずDNA解析費用は次年度に持ち越しの計画である。
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