2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on therapeutic mechanism of Kshara Sutra medicinal thread in the treatment of anal fistula
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21K16435
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| Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
横川 貴美 城西大学, 薬学部, 助教 (00825862)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | クシャーラ・スートラ / 痔瘻 / アーユルヴェーダ / 痔瘻モデル |
| Outline of Annual Research Achievements |
クシャーラ・スートラ(Kshara Sutra:KS)はインド伝統医学アーユルヴェーダの痔瘻治療糸である。痔瘻は痔の一種で、肛門周辺への膿瘍の形成と皮膚への瘻管の開口を特徴とする。本邦でもKSが一部の病院で採用され効果をあげている一方、作用機序に不明な点が多く、普及までには至っていない。KSの作用機序が明らかとなれば、KSの品質の安定化、作用機序をターゲットにした新規薬剤の開発などへと応用が可能であり、患者のQOL向上につながる。本研究ではKSが有すると予測される薬効について評価・検討を行った。 痔瘻の原因である細菌に対して、抗菌活性試験をおこなった。KS抽出物は大腸菌(痔瘻の原因菌)や黄色ブドウ球菌(皮下膿瘍の原因菌)に対してほとんど抗菌活性を示さなかった。そのため、KSの薬効に抗菌作用は大きく影響しないと考えられる。 また、痔瘻モデルラットを作成し、KS及び対照糸で治療を行い、所定時間経過後、痔瘻周辺組織を取り出し、mRNA発現解析を行った。炎症マーカーであるIL-6及びTNF-αについて、KS処置群は対照群と比してIL-6及びTNF-αのmRNA発現量がやや高く、KSによってより強い炎症が誘発されていることが明らかとなった。 さらに、痔瘻モデルラット作成に日数を要するため、短期間で組織に与える影響を評価するため、ラットの背中組織をKSで結紮し、組織の様子を観察した。すると、KS周囲の組織が壊死し、KS周囲には炎症時に観察される単核球や異物巨細胞が多数観察された。また結紮1週間後の背中組織について、KS群と対照糸群で比較すると、KS群の方がIL-6、TNF-αの発現量が高く、連続的に炎症を与えていることが判明した。KSは治療初期の段階において組織壊死と炎症反応を誘発していると考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画当初はCD73(間葉系幹細胞のマーカー)やVEGF(vascular endothelial growth factor:血管内皮増殖因子)等の発現量を測定予定であったが、壊死や炎症の反応がみられたため、IL-6やTNF-αのmRNA発現解析を実施した。計画とは異なるものの、本研究の目的であるKSの作用機序を明らかにするという主旨に沿った結果は得られているため、おおむね順調に進展していると評価した。
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| Strategy for Future Research Activity |
KS抽出物は大腸菌や黄色ブドウ球菌に対し、ほとんど抗菌活性を示さなかった。一方、KSは複数の薬用植物由来製剤から構成されているため、相互作用等がないか個々の薬用植物由来製剤についても検討を行う。 また初年度の研究では、痔瘻モデルラットやラット背中組織において、KSが壊死や炎症反応を引き起こすことが観察された。今後、経時的な観察及び評価を引き続き行っていく。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症により、当該年度内に納品が間に合わず、使用額に差が生じた。再度、発注し直し研究を実行する。
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