2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of action of chemokines and immune mechanisms in the acquisition of cabazitaxel resistance
Project/Area Number |
21K16728
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩本 大旭 金沢大学, 医学系, 助教 (90847245)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / カバジタキセル / 去勢抵抗性前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌細胞はアンドロゲン依存性に増殖することから、進行前立腺癌に対してはARシグナルをブロックするアンドロゲン除去療法が標準的な治療法として確立されている。しかし、数年はよく奏効するものの大部分の症例でADTが無効となり、去勢抵抗性前立腺癌(castration-resistant prostate cancer: CRPC)へと進展する。CRPCに対しては新規ARシグナル標的薬やドセタキセル、カバジタキセルなどのタキサン系抗癌剤が承認されているが、最終的にいずれも治療抵抗性となる。タキサン系抗癌剤、特にカバジタキセル抵抗性となる機序はほとんどわかっていない。本研究ではCRPCがカバジタキセル抵抗性をきたす機序を解明し、新規治療戦略を構築することを目指すこととした。まず、カバジタキセル耐性株であるPC-3-TxR/CxR、ドセタキセル耐性株であるPC-3-TxR、通常のPC-3に対してRNA microarrayを行い、PC-3-TxR/CxRで特に過剰発現しているRNAを調べたところLong non-coding RNAであるTP53TG1が通常のPC-3と比較して11倍過剰発現していることがわかった。TP53TG1は、ヒト大腸癌におけるTP53誘導遺伝子として最初に報告され、癌において細胞および組織特異性の高い役割を担っている。大腸がん、胃がん、非小細胞肺がんでは腫瘍抑制因子として機能し、神経膠腫や膵管腺がんではがん遺伝子として機能することが報告されている。PC-3-TxR/CxR においてTP53TG1をノックダウンして、カバジタキセルに対する感受性が回復するかどうかをproliferation assayにて確認したが、変化は認められなかった。今後は別の過剰発現しているRNAの役割の解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
カバジタキセル耐性に関与するRNAの同定がまだできていない状態である。候補はいくつか同定できているので今後さらに解析を進め、耐性の機序の解明につなげたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、候補RNAの解析を進め、耐性に関与するRNAを同定する。さらにMDR1との関連、動物実験につなげたいと考えている。
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Causes of Carryover |
カバジタキセル耐性に関連するRNAの同定が遅れており費用に残額が生じた。 次年度の研究の試薬の購入などにあてる予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Sarcopenia and Visceral Metastasis at Cabazitaxel Initiation Predict Prognosis in Patients With Castration-resistant Prostate Cancer Receiving Cabazitaxel Chemotherapy2021
Author(s)
Iwamoto H, Kano H, Shimada T, Naito R, Makino T, Kadomoto S, Yaegashi H, Shigehara K, Izumi K, Kadono Y, Mizokami A.
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Journal Title
In Vivo
Volume: 35(3)
Pages: 1703-1709
DOI
Peer Reviewed / Open Access