2021 Fiscal Year Research-status Report
鼻腔内におけるアセチルコリン受容体発現パターンの異種間での比較検証
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21K16850
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Research Institution | Hyogo Prefectural Amagasaki General Medical Center |
Principal Investigator |
石川 正昭 兵庫県立尼崎総合医療センター(研究部), その他, 医師 (10813743)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コリン作動性抗炎症反応経路 / アセチルコリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を行うにおいて、ヒト検体を扱うため、当該施設での倫理委員会に研究計画書を提出した。なお、免疫染色やPCR解析を行うことは、研究者の所属施設では不可能なため、客室研究員として所属する京都大学大学院医学研究科でも倫理申請を行った。倫理委員会からの研究計画書の承認を得たため、手術を行う予定の患者に説明を行い、同意書を取得した(計93名)。 まずは、ヒト検体でコリン作動性抗炎症反応経路に関する因子が鼻腔内でどのように発現しているかを解析することとした。この結果で絞れた因子を対象に動物での解析を開始しようと考えている。 現在、5名の健常者の鼻腔内から採取した下鼻甲介粘膜と篩骨洞粘膜を対象にして、次世代シークエンス解析を行なっている。解析は外注(理研ジェネシス)で行なっており、解析中である。 解析対象因子としてコリン作動性抗炎症反応経路に関与する因子を対象にしているが、それ以外の因子も網羅的に解析するために次世代シークエンス解析を選択した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該施設のみならず、京都大学大学院医学研究科での倫理申請に時間を要したが、ヒト検体の収集は行えており、研究の進行としては概ね順調と考える。なお、京都大学でもqPCR解析を行える環境を準備したため、今後の研究進行は順調であると予測する。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、ヒト鼻腔内2ヶ所から採取した組織を対象にして、次世代シークエンス比較解析を行う。これにより絞れたコリン作動性抗炎症反応経路因子を対象にqPCR解析などを行う予定である。ヒト検体で得られた知見が違う動物種でも同様かを検証する作業を予定している。
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Causes of Carryover |
本年度では、ヒト検体を対象にした次世代シークエンス解析を行なった。この解析は外注であり、一つの検体につき9万円前後の費用を要する。初年度で予定していたよりも被験者の収集が順調であり、検体も十分あったため、当初の予定よりも多めのサンプル数を対象とすることにした。これにより次年度使用額が生じた。
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