2021 Fiscal Year Research-status Report
精神科看護師の高パフォーマンスを目指したワーク・エンゲイジメント促進モデルの構築
Project/Area Number |
21K17368
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
向畑 毅 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (90784447)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワーク・エンゲイジメント / 精神科 / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は「精神科看護師のワーク・エンゲイジメント(WE)促進モデルの構築」である。2021年度の計画は、アンケート調査による仮説モデルの検証であった。しかしパンデミックの影響で看護師対象の調査を実施できなかった。調査準備は完了し、いつでも実施できる状態である。2022年度春の実施を想定している。 パンデミックで調査ができない間、精神科看護師のWEに関する文献レビューに着手した。WE研究はここ数年で急速に増加している。このレビューは、パンデミックによって調査が遅れることで新たな論文が出版され、当初の仮説モデルが古くなり、最新の知見を取りこぼすことを効率的に防ぐためにも不可欠である。もともと代表者は随時最新の文献を入手しWE促進モデルの修正を行っていた。しかし、PRISMA-ScRに従いよりシステマティックで取りこぼしの少ない方法によるレビューと前述の実証研究とを統合することでより妥当性の高いWE促進モデルが構築できる。そこで経験豊富な研究者および情報専門家の協力のもと「Work engagement of psychiatric nursing: A scoping review(精神科看護師のWEのスコーピングレビュー)」というタイトルのレビュープロトコルを完成させた。レビュー方法の透明性確保および他の研究者とのレビューテーマの重複回避のため、プロトコルは学術雑誌への投稿または事前登録する予定であり、それが完了後レビュー本番を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症パンデミックにより医療体制のひっ迫があった。そのため2021度の予定であった精神科看護師対象のアンケート調査が出来なかった。調査に関しては概ね1年遅れである。 パンデミックによって調査が遅れることで新たな論文が出版されることで当初の仮説モデルが古くなり、最新の知見を取りこぼすことを防ぐために不可欠なレビューに着手している。2021年度にプロトコルが完成しペースとしては順調である。2022年度はプロトコルに従ってレビュー本番を実施する。しかしこのようにパンデミックの影響によってフォローするべき研究が追加されたため申請時の計画と比べて研究の負担が増加した。 当初予期してなかった状況への対応を述べる。当初はアンケート調査による仮説モデル検証によって研究目的である「精神科看護師のワーク・エンゲイジメント(WE)促進モデルの構築」をする予定であった。パンデミックの影響で状況が変わり、現在は仮説検証と文献レビュー実施の2方向から目的を達成する方針である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的は「精神科看護師のワーク・エンゲイジメント(WE)促進モデルの構築」である。2021年度の計画は、アンケート調査による仮説モデルの検証であった。これを2022年度に実施する見通しがついた。パンデミックで日本中の調査研究が滞っていた影響で、病院や看護師への調査が集中し、研究対象者の負担が増えることで回収率が低下する可能性があるが、それも考慮したうえでアンケートを配布し、さらに予定よりも調査期間を長めに調整した。計画としては1年遅れであるが調査は実施し、分析まで完了できると考えている。当初の2022年度の計画であった成果の発信、つまり学会発表、論文化、学術誌投稿および日本の精神科病院へのフィードバック活動は遅れる可能性がある。 WE促進モデルのブラッシュアップのために2021年度に完成させたレビュープロトコルは、レビュー方法の透明性確保および他の研究者とのレビューテーマの重複回避のため、2022年度中に学術雑誌採択または事前登録が完了する予定である。その後すぐにレビュー本番を開始する。レビューは2022年度に完了を目指しているが、プロトコル登録時期によっては遅れる可能性がある。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、パンデミックにより2021年度に計画していた調査が延期していたからである。 2022年度は、2021年度に計画していたアンケート調査を実施する。具体的には、調査のための印刷、配送、受け取り、集計を業者を利用して行う。調査の成果発信としての学会発表、論文化(英文校正)、論文投稿を行う。文献レビューについては、プロトコル投稿(掲載料等)をする。レビュー論文が完成したらレビュー成果発信として論文化(校正)、論文投稿を行う。 調査およびレビューの論文作成が終わったら、これらを統合して精神病院への成果発信の動画またHPを作成する。
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