2022 Fiscal Year Research-status Report
精神科看護師の高パフォーマンスを目指したワーク・エンゲイジメント促進モデルの構築
Project/Area Number |
21K17368
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
向畑 毅 兵庫医科大学, 看護学部, 講師 (90784447)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワーク・エンゲイジメント / 精神科看護 / 情動知能 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「精神科看護師の高パフォーマンスを目指したワーク・エンゲイジメント促進モデルの構築」である。方法は、①精神科看護師のワーク・エンゲージメントに関するスコーピングレビュー作成②アンケート調査によるモデル検証、という2つ方向から実施した。①まず2022年度はレビューを行い、精神科看護師のワーク・エンゲイジメントの研究状況と関連要因を明らかにした。研究状況は、MEDLINE、CINAHL、PsycINFOの299の文献から12件の該当研究が取得でき、近年この領域の研究が増えており、注目されてきているが、まだ十分ではないことが分かった。それらの論文は大多数が、ワーク・エンゲイジメントの関連要因を横断研究で明らかにしようとしたものであり、介入研究や縦断研究は1つずつで少なかった。エビデンスレベルの高い研究が求められる。ワーク・エンゲイジメントの関連要因は、職場環境、個人要因、およびアウトカムであった。職場要因は、仕事要求、裁量権、サポート、看護実践環境、訓練機会であり、個人要因は、情動知能、ジョブクラフティング、レジリエンスなどであり、アウトカム、ケアの質、患者への態度、仕事への態度であった。本研究のプロトコルは学術論文に採択された。またレビュー本番が完成したら学術論文へ投稿する。②モデル検証では、全国の精神科病院勤務の看護師606名からのアンケート結果を得ることが出来た。仮説は、精神科看護師の情動知能が職場環境(上司、他職種、患者との関係)の構築を経てワーク・エンゲイジメント向上に至るというものであった。重回帰分析を今後実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で実施するレビューおよび仮説検証のための調査は終了した。現在、レビューの論文化に着手している。その後、調査結果をもとに別の論文を作成する予定である。本来であれば、2022年度に終了する予定であったが、パンデミックで調査が遅れたことによる研究全体の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、レビューおよび仮説検証のための調査研究から成り立つ。レビューは、スクリーニングと分析が終了しているため、論文化に着手している。レビュー論文は、学術論文として雑誌投稿の予定である。その後、調査で入手したデータを分析して仮説検証を行う。そして論文作成し、学術雑誌へ投稿する予定である。本研究の目的である、精神科看護師のワーク・エンゲイジメント促進モデルの構築は、以上のレビューとモデル検証を統合することで完成し、将来のワーク・エンゲイジメント向上プログラムの介入モデルの基盤になる。
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Causes of Carryover |
当初2年の研究計画であり、データ収集、分析、論文発表までを実施する予定であったが、パンデミックで予定が遅れ、論文発表まで至っていない。今後は、論文の英文校正と学会発表を実施する予定であり、それらに助成金を使用する。
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Research Products
(1 results)