2023 Fiscal Year Annual Research Report
PET/CT画像を用いた深層学習に基づく放射線治療計画支援システムの開発
Project/Area Number |
21K18088
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
三本 拓也 帝京大学, 公私立大学の部局等, 助教 (90593038)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PET / GTV / Deep Learning / DCNN / brain |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療計画における治療体積の決定は、肉眼的腫瘍体積(GTV)に基づき計画されている。GTVを描出する一般的な方法は、治療計画CTの画像上で放射線治医が手動によって病変を描出する方法であるがGTVの描出は複雑な部位で時間を要し、かつ主観的手法であるため経験年数によって描出精度が異なる。 本研究では、放射線治療計画を支援するためPET/CT検査における2つのモダリティ画像(PET画像とCT画像)を用いた深層学習によりGTVを自動描出するソフトウェアを開発することである。 31名の脳腫瘍患者のメチオニンPET/CT画像に対して、腫瘍医が描画したGTVを正解データとして、CT画像・PET画像・PET/CT画像を入力とした3通りのU-Net CNNモデルで学習と評価を行い自動描出ソフトウェアを構築した。Dice類似度係数(DSC)、精度、感度を用いて学習したモデルが描画したGTVと放射線腫瘍医が描画したGTVの一致度を定量的に評価した。平均DSC、精度、感度は、PET/CT画像モデルが0.78 ± 0.05、0.86 (0.90 ± 0.10)、0.81 ± 0.08であり最も良い結果となった。 PET画像とCT画像を組み合わせて使用することで、他のモデルと比べて推論領域と正解領域との間に大きな乖離が少なく描出精度の高い結果が得られた。また、本研究の結果と他の腫瘍セグメンテーションの関連研究との結果を比較したところ、本研究のモデルは再現性の高いセグメンテーションが可能であった。マルチモダリティ画像によるCNNモデルを用いた自動描出ソフトウェアは、精度の高いGTVを簡便に提供し放射線治療計画支援に貢献できる可能性を示した。現在、論文投稿中である。
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