Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
気候変動による台風の大型化が危惧されており、台風の強度変化を含めた予測精度を向上させることは、今後の防災対策上非常に重要である。本研究では、超小型衛星を活用して台風の3Dモデルを作成すると共に雷放電による発光現象の観測を組み合わせて、台風強度を予測することを提案している。すでに、3機の超小型衛星は運用されており、静止衛星を用いた観測システムに比べて1/100のコストで高精度化が期待される。
これまでの、経験に基づいた衛星写真と雲パターンの照合に基づく台風強度の予測から得られた台風強度と、精度が1割程度違ったとしても、上陸時の強度推定がどの程度向上するかは疑問である。しかし、完全な観測データの取得が難しい問題において、仮説が異なる複数の予測方法を有することは大変重要である。単一の方法論では、仮説検証ばかりでなく改善も覚束ない。