2021 Fiscal Year Research-status Report
in vitro Muscle-Nerve Interface for Precise Control of Skeletal Muscle Actuators
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21K18704
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
福田 敏男 名城大学, 理工学部, 教授 (70156785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 大 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20713374)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 筋組織 / アクチュエータ / 機能的電気刺激 / 神経-筋結合部 / 駆動制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで研究代表者らが行ってきたマイクロ・ナノメカトロニクス技術による生体外での細胞組織構築技術を用いて、生体外にて骨格筋と神経細胞との接合部を複数箇所作製し、神経-筋接合システムを創製することで、生体と同様の筋収縮制御システムを生体外にて構築し、アクチュエータとしての応用を目指す。生体内で行われている運動単位毎の神経刺激、筋収縮を生体外にて作製した培養筋に対して行い、その駆動を制御可能にすることで、生体と同等の筋力、持続力を有する骨格筋アクチュエータを生体外にて実現する基盤を構築すると共に、微細加工技術を用いた神経-筋接合部の生体外での構築方法について新たな知見を得ることを目指している。 今年度は、主に筋組織アクチュエータの出力増加に注力し研究を行ってきた。特に、生体外で作製した筋組織の細胞密度が低い点を改善するために、細胞を圧縮して培養する培養方法について検討した。その結果、遠心力を用いて細胞を圧縮し培養することで細胞密度を向上させ、結果的に単位断面積あたりの筋出力を増加させることが可能である可能性を見出した。また、遠心力の増加による細胞へのダメージについても検討を行い、最適な遠心力の印加について新たな知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、筋組織の駆動力向上のために細胞密度の増加を可能とする手法について検討・評価し、遠心力による圧縮が有用であるという結果を得ることができた。筋組織アクチュエータの精密駆動には筋組織の駆動力向上がまず必要であり、順調に研究のステップアップができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に得た筋組織の細胞密度向上方法を発展させ、より大きな筋出力を得ることを目指すと共に、神経-筋接合部に相当する筋駆動電極の多極配置や神経組織との接合について研究を行っていく。また、筋組織と人工的に作製した腱構造との接着性に課題があることが明らかになったため、生体内を模した筋-腱結合構造についても研究を進める。特に、筋組織と腱構造との境界が徐々に移行していく構造について新たな手法を提案し、評価していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は筋組織の細胞密度向上に関する基礎的な実験を主に行い、既存の研究機器を行うことで実施が可能であったため、当初予定よりも必要な物品費が少なかった。また、感染症による学会等のオンライン化により、当初予定より旅費を必要としなかった。これらのことから、次年度使用額が生じた。来年度は学会等による旅費が多く必要になることが考えられ、筋組織の評価について新たな機器や消耗品類が必要になることが予定されており、次年度使用額を含めた研究経費が必要になると考えられる。
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