2022 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ光周波数コムによる超低位相雑音THzキャリア発生
Project/Area Number |
21K18726
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
久世 直也 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 准教授 (50852258)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 光周波数コム / THz / 位相雑音 |
Outline of Annual Research Achievements |
去年度までに2波長自己遅延ヘテロダイン干渉計(two-wavelength delayed-self heterodyne interferometer: TWDI)を開発、位相雑音低減のためフィードバックループを構築した。本年度は実際にTHz発生を行い、低位相雑音化したマイクロコムから発生したTHzの位相雑音を測定した。通常、THzの位相雑音測定にはTHzとマイクロ波を周波数逓倍して発生するTHzを混合し、周波数下方変換することで位相雑音を測定する。しかし、本手法では発生するTHzは極めて小さい位相雑音が想定されるため、新規の位相雑音手法を開発した。開発した手法では、低位相雑音化した2台のマイクロコムを用意する(繰り返し周波数は560 GHz程度で、繰り返し周波数差は1 GHz程度)。これら2台のマイクロコムをUTC-PDに照射し、560 GHzのTHzを2波発生し、それらをショットキーバリアダイオードで2乗検波することでマイクロ波に下方変換する。得られたマイクロ波は2つのTHzの位相雑音の和に等しく、マイクロ波の位相雑音を評価することでTHzの位相雑音を測定できる。評価したTHzの位相雑音は10 kHzで-100 dBc/Hz程度であった。得られた位相雑音はこの周波数帯では光を使った手法においては世界最高品質のものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初目指していたマイクロコムを使ったTHz波発生が既存の手法に比べ優位であることを実証できたため。そこでは低位相雑音の発生のための手法を確立しただけでなく、位相雑音測定のために周波数逓倍するマイクロ波発振器を必要としないTHz波の位相雑音測定手法も確立したため。
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Strategy for Future Research Activity |
位相雑音という観点ではマイクロコムを使う優位性を示すことができたが、TWDIを使ったフィードバックループを必要としたため、システムとしては複雑になってしまった。今後は受動的に位相雑音を低減する手法を考案し、マイクロコムを使ったシンプルな低位相雑音THz発生系の開発を目指す。
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Causes of Carryover |
過年度分に購入した物品を使って今年度分の実験を遂行できたため。 次年度の予算は、TWDI、フィードバックループを使用しない新規手法の開発のために使用する。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Fabrication of high-Q Ta2O5 microresonator2022
Author(s)
Hiroki Kitora, Mayu Funakoshi, Kenji Nishimoto, Takeshi Yasui, Kaoru Minoshima, and Naoya Kuse
Organizer
The 12th International Symposium on Photonics and Electronics Convergence -Advanced Nanophotonics and Silicon Device Systems- (ISPEC2022)
Int'l Joint Research
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