2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K18870
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安部 隆 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00333857)
|
Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
Keywords | タフMEMS / 特殊金属 / マイクロファブリケーション / チタン / マイクロマシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「特殊金属/合金マイクロマシンの創成」を目指し、特殊金属の個性である、フレキシブルさを備え、鋼球や爆風の衝撃や高温に耐える機械的耐久性、水素、酸素ガスを長期間生成できる化学的耐久性など、格段の機能を備えたマイクロマシン(センサ・デバイス)の実現に向けてプロセス開発やデバイスの試作に挑戦した。シリコンマイクロマシンに対応するプロセス技術の開発を進め、1)シリコンの酸化膜プロセスに対応する、チタン上の絶縁膜プロセスおよびそれを利用した平坦化技術、2)10μm厚さレベルのチタン箔ベースのセンサ・デバイスの作製プロセス、3)電解エッチングとDRIE技術が融合した複合加工技術など、マイクロマシン創成に不可欠な新たな生産技術を開発した。例えば、チタン箔ベースフォースセンサの試作では、反りなしの絶縁膜処理プロセスを実現することで、10umレベルの歪みゲージ付きチタン箔フォースセンサを開発した。被検出対象にシールのように貼付することで対象に印加された曲げを高感度に検出できることができた。フッ素樹脂との接合では、チタンとの接合力を最大とするアンカー効果を有する表面ミクロ構造による接合法を考案し、チタンの腐食体制やフッ素樹脂の撥水性などの両材料の特異的な性質を活かしたデバイス作製が可能になった。その他に、モリブデンの微細加工プロセス、MEMS作製の基本となるカンチレバーおよびダイヤフラム形成技術など、新しい材料への拡張の挑戦により得られる新しいプロセス技術の萌芽に成功した。
|