2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of linker molecule that is cleaved in response to response to red light
Project/Area Number |
21K19051
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
難波 康祐 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (50414123)
|
Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
Keywords | 1,3a,6a-トリアザペンタレン / 光応答型細胞毒性 / 光応答リンカー / 細胞染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
・365nmの光照射によりがん細胞の細胞死を誘導する1,3a,6a-トリアザペンタレン(TAP)誘導体(ニトロフェニル誘導体)の細胞死メカニズムがフェロトーシスによるものであることを昨年度までに明らかにした。今年度は365nmよりも長波長で同様の活性化を行える誘導体の開発に取り組んだ。種々の仮想誘導体の長波長シフトをDFT計算によって予測し、最も長波長シフトが予測された誘導体DUTを実際に合成した。合成したDUTの吸収極大波長は500nmまでシフトし、緑色LEDおよび赤色LEDの照射により、わずかながらであるが細胞死を誘導できることを明らかにした。これにより、赤色LEDによって反応するTAPの誘導体を見出すことができた。この検討の過程で赤色LED照射により分解するTAP誘導体も見出せたことから、赤色LEDで切断できるTAP誘導体を明らかにできた。今後は赤色LEDで分解するTAP誘導体にリンカーと繋げる置換基を導入することで赤色光切断型リンカー分子を創製する。 ・以前に開発し既に市販されている細胞染色試薬CytoSeeingは吸収極大波長が360nmであるため、共焦点レーザー顕微鏡での利用は困難であった。そこで今年度では共焦点レーザー顕微鏡にも適用可能な長波長の光で細胞を染色できる誘導体の開発を行い、緑色光および赤色光で染色できる誘導体の開発に成功した。この二つの誘導体は簡便かつ迅速な染色が可能であること、また洗浄により除去可能というCytoSeeingの利点を保持していることを確認した。本蛍光染色剤を用いて神経細胞の形態が変化する様子を観察し、論文で発表した。
|