2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of manipulation methods of "microglia memory" and its application for brain function
Project/Area Number |
21K19309
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小泉 修一 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10280752)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | ミクログリア / 自然免疫細胞 / 記憶 / 虚血耐性 / 虚血増悪 |
Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫細胞である、ミクログリアに「記憶」があるのか、有るとすればそのメカニズム及び脳機能に与える影響は何か?を明らかにするプロジェクトである。本年は先ず、全身の感染を模したLipopolysaccharide(LPS)を投与すると、それをミクログリア脳で感知して活性化すること、この経験が記憶となって残ることで「虚血耐性」「虚血増悪」が起こるかどうかに関する検討を行った。 先行した軽度の脳卒中(虚血)を経験すると、その後の脳卒中に対する耐性が獲得できることが知られている。これは「虚血耐性」と呼ばれ、臨床的にも実験的にもよく研究されている。また逆に、超軽度の虚血を経験した脳は、虚血に対するプライミング状態となり、その後の脳卒中に対してより大きな障害を起こす(虚血増悪)。いずれにしても、先行する軽度脳虚血(プレコンディショニング)が記憶されることで、その後の応答が大きく変化する。 この虚血耐性及び虚血増悪におけるミクログリアの関与を明らかにするため、本研究では先ずプレコンディショニングとしてLPSを使用した。低濃度LPSによる軽度プレコンディショニングでは、ミクログリアは軽度に活性化し、その後、虚血増悪が起こった。高濃度LPSによる重度プレコンディショニングでは、ミクログリアは強く活性化誌、その後、虚血耐性が誘導された。このように、ミクログリアはプレコンディショニング(LPS負荷)を記憶しており、その後の脳機能に大きな影響を与えることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミクログリアの様式及びミクログリア記憶が、脳機能(虚血耐性、虚血増悪)に影響している、という証拠を捉えることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ミクログリアは異なるプレコンディショニング(低LPS、高LPS)を感知すると、その後の脳機能を異なる様式で制御する(虚血増悪、虚血耐性)ことが明らかとなった。本年は先ず、このような虚血増悪、虚血耐性が、本当にミクログリアに依存しているのか否かを明らかにするため、プレコンディショニング時のミクログリアを薬理学的に除去することで、その後の虚血増悪、虚血耐性が起こるか否かを明らかとする。また、低LPS及び高LPS負荷後のミクログリアの細胞生物学的な変化を網羅的に解析し、その後の異なる記憶に繋がる分子メカニズムを明らかとする。
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Causes of Carryover |
年度途中で動物施設の感染により、新たな研究が長期間ストップし、それ以降の研究ができなくなったため。
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Research Products
(40 results)
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[Journal Article] Transnasal transplantation of human induced pluripotent stem cell-derived microglia to the brain of immunocompetent mice.2021
Author(s)
#Parajuli B, #Saito H, Shinozaki Y, Shigetomi E, Miwa H, Yoneda S, Omachi S, Asaki T, Takahashi K, Fujita M, Nakashima, K and *Koizumi S.
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Journal Title
GLIA
Volume: 69(10)
Pages: 2332-2348
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Reactive astrocyte-driven epileptogenesis is induced by microglia initially activated following status epilepticus.2021
Author(s)
Sano, F., Shigetomi, E., Shinozaki, Y., Tsuzukiyama, H., Saito, K., Mikoshiba, K., Horiuchi, H., Cheung, DL., Nabekura, J., Sugita, K., Aihara, M., Koizumi, S.
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Journal Title
JCI Insight
Volume: 6(9)
Pages: e135391
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Different effect of GsMTx4 on nocturia associated with the circadian clock and Piezo1 expression in mice.2021
Author(s)
Ihara T, Mitsui T, Shimura H, Tsuchiya S, Kanda M, Kira S, Nakagomi H, Sawada N, Kamiyama M, Shigetomi E, Shinozaki Y, Koizumi S. and Takeda, M.
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Journal Title
Life Sci
Volume: 278
Pages: 119555
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Astrocytic ABCA1 deficiency causes neuroinflammation during pathogenesis of glaucoma2021
Author(s)
Shinozaki, Y., Lung, A., Namekata, K., Kashiwagi, K., Ohono, N., Shigetomi, E., Segawa, T., Harada, T., Ohnuma, S., Koizumi, S.
Organizer
第64回日本神経化学会大会
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